トッププロも採用しているパットのクロスハンドグリップ。僕らアマチュアでもその恩恵は受けられるものなのだろうか? 月刊ゴルフダイジェストの連載「振り子の教室」でおなじみのパット研究科・星谷孝幸氏に訊いてみた。

スピースやマキロイも「クロスハンド」

最近、スウィング解析技術が進み、いわゆる“良いスウィング”というものが確立されつつあると言われる。それを証明するかのように、プロゴルファーのスウィングも際立った個性を放つ選手が少なくなっているのも事実。遠目からスウィングを見ただけでは、どのプロか判別できないこともしばしばだ。

しかし、パッティング、ことパットのグリップに関しては、逆に個性的になってきていると思わないだろうか? 特に注目を浴びているのが、「クロスハンド(LEFT HAND LOW)」。左右の手の持つ位置が逆のこのグリップを、ジョーダン・スピースやローリー・マキロイが採用していた。

画像: クロスハンド歴は長い、ジョーダン・スピースのグリップ

クロスハンド歴は長い、ジョーダン・スピースのグリップ

画像: 今年になって変更! ローリー・マキロイのクロスハンド

今年になって変更! ローリー・マキロイのクロスハンド

左肩からヘッドまでが1本になるからブレが少ない

このグリップのメリットは、一体どこにあるのか? 月刊ゴルフダイジェストの連載「振り子の教室」でおなじみのパット研究科・星谷孝幸氏に訊いてみた。

「近年のゴルフ場は、転がりの良い速いグリーンが増えました。それに伴い、打ち方も“打つ”タップ式から、“転がし出す”ストローク式へとシフトしました。このストロークをやりやすいのがクロスハンドなのです」(星谷氏、以下同)

「その理由は2つあります。ひとつは、カップに近い側のリードでゆったり大きなフォローでリードしやすい点、もうひとつは、左手が甲側に屈曲するのを防いでくれる、という点です」

画像: 「ガラスのグリーン」のオーガスタを攻略したウィレットもクロスハンド

「ガラスのグリーン」のオーガスタを攻略したウィレットもクロスハンド

「言い換えれば、左腕とグリップ及びシャフトを一体化させた“長尺パター”で、左肩を支点にアンカリングパットするようなものです。ストロークの際、クロスハンドなら右手を使い過ぎてこねることを防いでくれるので、特に引っかけに悩んでいる人には“特効薬”になる可能性が高いのです」

画像: 左肩からクラブヘッドまで一体化するように振れるからブレが少ない

左肩からクラブヘッドまで一体化するように振れるからブレが少ない

星谷氏曰く、インパクトでパンチが入りやすい人や、左に外しやすい人に、クロスハンドは絶大な効果があるらしいのだ。最後に、クロスハンドをものにするための練習法を聞いてきた。

画像: バックスウィングとフォロースルーの割合は1:2

バックスウィングとフォロースルーの割合は1:2

「ヘッドを目で追い、レール状の物の上を、フェース面も軌道も真っすぐに動くようにゆっくり動かします。20センチほどクラブを引いて一瞬止めて、インパクトから40センチ程度フォローを出す。このときルックアップしてヘッドの位置とフェース向きを確認。これで3~4メートル転がる基準を作ります。“方向性”と“距離感”が同時に身につきます」

パットにお悩みのあなた、次のゴルフで「クロスハンド」試してみてはいかがだろうか。

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