男子ツアー「HEIWA・PGMチャンピオンシップ」(総武CC総武C 7214ヤード、パー70)は谷原秀人が池田勇太とのプレーオフを制して大会連覇と今季3勝目を挙げた。谷原の「勝者のスウィング」をプロ資格を持つ「みんなのゴルフダイジェスト」編集部員・中村修が徹底解説!

もともとパット巧者のプレースタイルから、パーオン率が昨年の46位から3位(2016年11月7日現在)へと圧倒的に向上した結果、平均ストロークも1位と今季好調な谷原選手。そのスウィングと特徴はどこにあるのでしょうか。まずはアドレスから見ていきましょう。

6対4で左足に体重を乗せたアドレス

特徴は左足に体重をかけて構えたアドレスです。ドライバーの場合、右足5対左足5、あるいは6対4で右足に体重をかけたアドレスが基本のアドレスと習った人も多いと思いますが、谷原選手の場合は軸をやや左に置いたスウィングを意識しているため、ドライバーであっても左足寄りに重心をキープしたアドレスになっています。

画像: 頭の位置や手の位置は基本に忠実だが、腰の位置は真ん中よりも左足寄り

頭の位置や手の位置は基本に忠実だが、腰の位置は真ん中よりも左足寄り

早い段階で肩を90度入れるバックスウィング

左腕が地面と平行になった位置で肩の回転は90度と、かなり早い段階でコックと体の回転を入れていきます。この動きだと手打ちにならずに、体と腕の動きが連動しやすいというメリットがあります。

画像: しっかりと背中が回ったバックスウィング

しっかりと背中が回ったバックスウィング

コンパクトで肩の捻転が深いトップ

スタンスの中心に重心が位置したトップです。早い段階でコックと肩の回転が入るので、トップでの肩の捻転も深いですね。このような深いトップは、ぜひアマチュアのみなさんにも見習ってもらいたいです。

画像: 背中がもうすぐ正面(カメラ側)を向きそうなほど、深いトップだ

背中がもうすぐ正面(カメラ側)を向きそうなほど、深いトップだ

体の開きを抑えたダウンスウィング

左の下半身から切り返すことで、上半身と下半身の捻転差が作られています。上半身から切り返すと、体が開き、腕とクラブがアウトサイドから下りてきてインパクトで調整する動作が入ってしまいます。体の開きを抑えるためにも、下半身からの切り返しを意識したいですね。

画像: 下半身から切り返すことで、クラブはオンプレーンに下りてきやすくもなる

下半身から切り返すことで、クラブはオンプレーンに下りてきやすくもなる

左へ突っ込まないインパクト

インパクトでは左腕とシャフトが一直線で、アドレスで作った左の軸と重なって正確なインパクトを実現していますね。

左に軸を保つと軌道はダウンブローになりやすく、ドライバーのスピン量が増える傾向にありますが、左に軸を保ちながらも、頭の位置をやや後方に下げることで、入射角がダウンブローになりすぎるのを防いでいます。左腰の回転量が大きく、この後の大きなフォローにつながる準備も万全です。

画像: 左腕、シャフトが見事なまでに一直線!

左腕、シャフトが見事なまでに一直線!

フォローで頭は右ひざの上

下半身の回転量は申し分ないですね。左腰の回転量が多いことで、体の左サイドにスペースが確保されているため、腕が体から離れることなく体の正面に保たれています。頭の位置は右ひざの上にあることで、インパクト後のクラブの軌道が大きなアークを描いています。

画像: まるでクラブヘッドと綱引きをしているような大きなフォローだ

まるでクラブヘッドと綱引きをしているような大きなフォローだ

右腰がターゲットを指すフィニッシュ

左のかかとから左股関節に通された回転軸がずれないまま、フィニッシュまで到達しています。軸がずれないため回転の速度が上げられ、回転の量も大きくなっています。クラブの軌道が体の回転で作られているので再現性が高く方向性も安定しています。

画像: 右腰がターゲットを指すフィニッシュ

アイアンの苦手なアマチュアの参考になる!

アイアンでダウンブローに打つことが苦手なアマチュアゴルファーはこの6対4で左に乗せたアドレスを参考にしてみてください。ボールを上げようとしてダフることがなくなり、しっかりボールとコンタクトできるようになりますよ。

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