昨シーズンも圧倒的な強さを見せ、2年連続賞金女王となったイ・ボミ。彼女の特徴といえば、正確なパーオンのショット。そんなボミのスウィングをお手本に、飛んで曲がらないスウィングを小野寺誠プロにレッスンしてもらった。

イ・ボミはボールを“ぼんやり”見ている

小野寺プロが参考にしてほしいと話すのは、イ・ボミがスウィング中に「ボールを“ぼんやり”見ている」ということ。実はアマチュアは、「頭を動かしすぎる人」よりも「頭を動かなさすぎる人」が多いという。これは「ボールをよく見ろ」と教えられた人が陥りやすいことで、ボールをジッと見過ぎて体が動かないという弊害が起きてしまうのだ。ボミの場合はどうか、実際のスウィングを見ていこう。

画像: アドレスでは、ボールの右側を見ている

アドレスでは、ボールの右側を見ている

画像: トップではボールは視界の端になる

トップではボールは視界の端になる

画像: 構えた位置に頭がしっかり残っている

構えた位置に頭がしっかり残っている

イ・ボミはボールをぼんやり見ているため、テークバックからトップにかけて体の動きにつられて顔も少し回転し、アドレス時より少し右にも動く。これが自然な動きというわけだ。これについて、小野寺プロに詳しく聞いてみよう。

バックスウィングは頭半個分右に動く

ボールをぼんやり見たままスウィングすると顔が右に少し動くが、これはボミにも見られる「自然な動き」。ただ、適正な幅はもちろんあって、小野寺プロが目安としている幅は頭半個分だという。

バックスウィングでは、頭が右股関節の上にくる

バックスウィングではしっかり右股関節に体重を乗せることが大事。その動きに伴って頭が動くのは自然。「ボールをしっかり見よう!」と意識し過ぎると、かえってスウィングに必要な右サイドへの体重移動を阻害することにもなり、結果、飛ばない、曲がるといった弊害が生まれてしまう。

「ボールをよく見て」と教えられたことは誰もが一度はあるだろう。ヘッドアップを防ぐためには効果的であるが、“見過ぎ”はよくない。体の動きを妨げない程度にぼんやりと見てスウィングしてみよう。

画像: 小野寺誠 多くのアマチュアをレッスンしながら、今年プロテストにトップ合格した永井花菜のコーチも務めている

小野寺誠
多くのアマチュアをレッスンしながら、今年プロテストにトップ合格した永井花菜のコーチも務めている

(月刊ゴルフダイジェスト2016年12月号より抜粋)

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