2016年11月に男子ツアー「HEIWA・PGMチャンピオンシップ」でプロへの配布がスタートした、タイトリストの新しい「プロV1」「プロV1x」。NO.1ボールと呼ばれるこのボールの進化はいかなるものなのか、早速テストを開始したプロたちの率直な感想を追った。
「申し分ない。すぐに実戦に投入しますよ」（藤田寛之）
まず話を聞いたのは、長くプロV1を使い続けている大ベテランの藤田寛之。
HEIWA・PGMの練習日、新しいプロV1がツアーでお披露目された日に、早速テストを開始した藤田
「新しいプロV1をテストしてみましたが、計測データでもコースの実測でもドライバーの飛距離が4～5ヤード飛んでいます。（プロにとって）飛距離が4、5ヤード伸びるってすごいことなんですよ」
「もちろん、ただ飛ぶだけのボールならほかにもあるでしょうが、アイアンやショートゲームのフィーリングは従来通り軟らかい。僕はグリーンにアプローチしたときの2バウンド目のスピンのかかり具合を気にしていますが、それも申し分ない。ドライバーの飛距離も伸びているので、すぐに実戦に投入します」
新しいプロV1を実戦投入した三井住友VISA太平洋マスターズで、今季2度目のトップ10入りを果たした
宣言通りに実戦投入した藤田寛之は「三井住友VISA太平洋マスターズ」で5月の関西オープン以来、今季2度目のトップ10フィニッシュとなる8位タイと、結果を出した。
「あれ、V1ってこんなに良かったかな？」松村道央
次に話を聞いたのはツアー5勝の松村道央。「プロV1」と「プロV1x」をコースやクラブ、自分のゴルフの調子に合わせて使い分けているという彼は、新しい「プロV1」についてこう言う。
まだプリントすらされていない白い箱を開け、新たな「武器」に興味津々の松村
「ここ何試合かプロV1xを使っていたんで、今日テストした新しいプロV1は、自分にとって2カ月ぶりくらいのプロV1でしたが、『あれ、V1ってこんなに良かったかな？』って正直思いました」
「そう思った理由は、弾道と打感にあります。スピンが適度に抑えられて、強い中弾道で飛んでいきます。飛距離も、ちょっと伸びてるかもしれませんね。その上、打感が軟らかいし、グリーン周りでの性能もいいから、最高じゃないですか。今週（HEIWA・PGM）から使います」
「コースマネジメントも変わってきます」今平周吾
最後に話を聞いたのは、2016年にブレイクしたプレーヤーの一人である今平周吾。今平は、学生時代から「プロV1x」の愛用者だったというが、今回「プロV1」に変更するという。
「今までプロV1xを使っていた理由は、ジュニア時代からずっと使っていたというのが一番の理由ですが、やはり飛距離性能がプロV1xのほうが高いのかな、と思っていたからでした。ただ、今回プロV1を打ってみたら、プロV1xと比べて弾道が低く抑えられて、ラインを出したいアイアンショットのときの感触が抜群に良かったんです。これだけコントロール性能が高いとコースマネジメントも変わってきます。飛距離も出るし、しばらくプロV1を実戦で試してみようと思います」
今平は長く使ったプロV1xからプロV1へのチェンジを検討
以上の3人のプロのコメントは、「みんなのゴルフダイジェスト」編集部員がプロに直接取材し、独自に聞き出した生のコメント。そこからは、新しいボールへの大きな期待感が滲んでくるようだ。
タイトリストのニューモデル「プロV1」と「プロV1x」どちらもプロ達から好評価の様子。感触やアプローチ性能はそのままに飛距離性能がアップした「プロV1」としっかりとした打感に飛距離性能の高い「プロV1X」と打感の好みや、弾道の高さ、コースマネジメントでも選ぶ種類は変わってきそう。
こだわりの強いツアープレーヤーたちがためらわず実戦投入するのは、高い性能の表れだ
寒くなってくる時期にボールを換えるのは、フィーリングを壊したくないプロとして怖さもあるはず。それでもすんなりとニューモデルに移行できるは、「変わらない」ところと「進化」のバランスが余程マッチした証拠だろう。発売までもっと深くレポートしていくのでお楽しみに！
※2016年16時58分、写真を追加し、誤字を修正しました
