いよいよ開幕が目前に迫った2017年の全米オープン。会場のエリンヒルズは超難関コース……のはずだったが、連日の雨の影響でグリーンがゆるみ、スコアが出そうな気配がしているという。松山ら日本人選手にチャンスはあるのか!? 現地取材に訪れている、みんなのゴルフダイジェスト編集部員でプロゴルファーの中村修がレポート。

広いフェアウェイ、固くないグリーン、吹かない風……今年の全米、ちょっと変!?

一言でいって、エリンヒルズは今の状態では難しいとは言えません。例年、全米オープンは優勝スコアがイーブンパーとなるような“我慢比べ”になりやすいですが、今年に限っては、このままだと“伸ばし合い”の展開になると思います。

画像: フェアウェイは全米オープン開催コースとしては極めて広い。風が吹かなければラフが機能せず、まさかの“伸ばし合い”になるかも

フェアウェイは全米オープン開催コースとしては極めて広い。風が吹かなければラフが機能せず、まさかの“伸ばし合い”になるかも

エリンヒルズには腰の高さほどの、入ったらボギー以上確定のラフがあるのですが、練習ラウンドを通じて風が吹かず、フェアウェイの幅は極めて広いので、世界のトップ選手にとってはほぼ「関係ない」状態になってしまっています。

そして雨が硬さを下げていることから、十分止められるグリーンになっている。優勝スコアは15〜20アンダーくらい出ちゃうんじゃないでしょうか。そして、圧倒的に飛ばし屋有利な状況になっています。

画像: ダスティン・ジョンソンのドライバーショット。今や世界のトップは飛距離350ヤード時代に突入している

ダスティン・ジョンソンのドライバーショット。今や世界のトップは飛距離350ヤード時代に突入している

優勝候補筆頭のダスティン・ジョンソン、ローリー・マキロイ、ジェイソン・デイら飛ばし屋たちにとって、仮にこのまま風が吹かないとすれば、フェアウェイが広くてコースが長いエリンヒルズは、絶好の舞台と言えそうです。彼ら圧倒的な飛ばし屋に加えて、練習ラウンドで見たところ絶好調のリッキー・ファウラー、そして松山英樹らが順当に“上”にきそうな展開です。

画像: コーチのブッチ・ハーモンとコースを入念にチェックするDJ。連覇に向けて死角はない

コーチのブッチ・ハーモンとコースを入念にチェックするDJ。連覇に向けて死角はない

さて、飛ばし屋以外にはチャンスはないかと言えば、そんなことはありません。USGAのセッティングは、ティの位置が毎日大きく変化します。その中で、縦の距離のコントロール、スピンコントロールが求められる場面も多く出てくるはずです。

池田勇太選手を筆頭に、日本人選手はスピンコントロールに長けた選手が多いですから、上位に進出する可能性は大いにあると思います。風がなくてフェアウェイが広いので、思いっきりドライバーを振れますしね。

画像: 「飛距離、しっかり出てますよ」と中村が言う池田勇太。卓越したスピンコントロールで世界を驚かせられるか

「飛距離、しっかり出てますよ」と中村が言う池田勇太。卓越したスピンコントロールで世界を驚かせられるか

500ヤードを超えるパー4を、ドライバー、9番アイアンで2オンさせる海外トップ選手の圧倒的パワー。そこに、日本人選手が巧みなテクニックで挑む姿が見られると思いますよ!

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