2017年の全英オープン、優勝に向けてスタートした松山英樹は1番ホールのティショットをまさかのOB。そこから切り替えることができず、14位タイという悔しい結果となった。世界のトップ中のトップ選手である松山にも起こるこの朝イチOB、果たして我らアマチュアゴルファーに防ぐ手立てはあるのか!?

今から打つのは“今日イチ”ではなく“朝イチ”であることを認識しよう

「松山選手だって朝イチOBを打ってしまうんですから、アマチュアのみなさんにも起こりますよね、当然ながら(笑)。でも、起こる確率を下げることだったら、誰にでもできると思いますよ」

そう語るのは、みんなのゴルフダイジェスト編集部員でプロゴルファーの中村修。

「よく、ラウンド後半はアドレナリンが出る、なんて言うじゃないですか。一種の興奮状態でプレーすると、スーパーショットも出る一方、ありえないミスも出る。まず知っておいてもらいたいのは、朝イチで分泌される“朝アドレナリン”的ななにかがゴルフにはある、ということです」

つまり、こういうことだ。朝イチ、まだ体が温まっていない、下手したらそこまで運転の疲れや、甚だしきは前夜のお酒が抜けていない状態にも関わらず、ゴルファーの脳内は「今からゴルフだ!」という興奮状態に陥っており、それは“打ち急ぎ”や“力み”となって現れるというのだ。

「たとえば全英での松山選手は、3番ウッドを手にして軽くつかまえたボールを打ちたかったはずが、微妙に振り遅れてしまい、右にすっぽ抜けるようなボールになってしまいました。レベルは違えど、アマチュアのミスもこれと同じ。基本的には、打ち急ぎや力みがミスになります。

画像: 松山にだって、ミスはある。ましてや我々をや、である

松山にだって、ミスはある。ましてや我々をや、である

「では、それを防ぐにはどうしたらいいかです。まず大前提となるのは、マックスの飛距離を打とうとしないこと。たとえばドライバーで“今日イチが出ると240ヤード”の人は、200ヤードを打つイメージでちょうどいい。今から打つのは“今日イチ”ではなく“朝イチ”であることを忘れてはいけません」

ここでポイントとなるのは、“力んでいるんだから、力を抜こう”と考えても無駄だということ。力を抜こう、力を抜こうと考えると逆に力むことまであり得る。

「朝イチって、気持ちも体もふわふわしていますよね。まずは自分自身でその状態を認識すること。その上で、マックス240ヤードの地点ではなく、200ヤードの地点をしっかりと“狙う”ことです。ドライバーで200ヤードを打つ。そのことに集中してあげることで、余計な力みが消え、打ち急ぐこともなくなるはずですよ」

松山にだって起こる朝イチOB。完全に防ぐことは無理だけど、マインドセットひとつで可能性を下げることはできる。

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