2017年9月11日、ヤマハが新しい「RMX(リミックス)」シリーズを発表した。ヤマハといえば、最近では「プラス2番手の飛び」を売り文句に大ヒットとなった「インプレスUD+2」のイメージが強い。そんな中発表された今回の「 RMX」、果たしてどのようなクラブなのだろうか?

キーワードは「直進安定性」と「飛距離」

ヤマハによれば、RMXがターゲットとしているのは「プログレッシブゴルファー」で、その意味合いは“つねに進化を目指すゴルファー”だという。それに対し、インプレスは“手間をかけずに飛ばしたい”と考える「スマートゴルファー」をターゲットにしている。必ずしもRMXがプロ・上級者向け、インプレスがアベレージゴルファー向け、というわけではないのが面白いところだ。そのRMXのラインナップと性能はどのようなものか、早速見ていこう。

今回発表されたRMXは、主に「118」と「218」の2モデルに分類される。ざっくりでいえば118はアスリートゴルファー向け、218はアベレージゴルファー向けというイメージだ。

画像: RMX118ドライバー。445CCとやや小ぶり

RMX118ドライバー。445CCとやや小ぶり

まず、RMX118のドライバーから見てみよう。ヤマハの契約男子プロたちも使用するというRMX118ドライバーは、体積445CCのやや小ぶりドライバー。ヘッドの投影面積は小さめで、すっきり引き締まった丸型の“和顔”になっている。

画像: 構えた顔。上級者好みの、実に“いい顔”

構えた顔。上級者好みの、実に“いい顔”

それでありながら、内部構造を工夫することにより深重心化が図られ、弾道を自由自在に操るというよりも、ストレート弾道が打ちやすい直進安定性重視の設計となっている。誤解を恐れずにいえば、構えた顔は日本的、性能は“外ブラ的”というクラブだ。藤田寛之が「測定器で測ったときに、キャリーで7ヤード伸びている」というだけに、飛距離性能には期待が持てる。

画像: RMX218。460CCのフルサイズだ

RMX218。460CCのフルサイズだ

対して、RMX218ドライバーは、「つかまりの良さ」を追求したモデルとなっている。ウェートをヒール寄りに配することによって重心角を大きくし、ボールをしっかりつかまえつつ、460CCで投影面積の大きなヘッドで、安心感も与えてくれるモデルだ。

画像: 218は投影面積大きめで、安心感のある顔つき

218は投影面積大きめで、安心感のある顔つき

ウェートは交換可能なので、つかまり具合を自分でコントロールできるのもRMXならでは(しかも4グラムから22グラムという凄まじい幅で調整可能だ)。ロフト角、ライ角も調整できる。

画像: 左が118、右が218。サイズと投影面積の違いがわかる

左が118、右が218。サイズと投影面積の違いがわかる

RMXといえばヘッドとシャフトを自由に組み合わせられるというのがそもそものコンセプト。今回は、この2種類のヘッドに対し、FUBUKI AiⅡ50、スピーダー661エボリューション4、ツアーAD IZ-6、ディアマナRF60の4種類のシャフトを選ぶことができる。

アイアンは3種類がラインナップ

さて、この「118」と「218」の分類はアイアンも同じ。コンセプトもドライバー同様で、トウ側にウェートを配置することにより直進安定性を高めたモデルとなっている。

RMX118アイアンは軟鉄鍛造構造のセミキャビティ。小ぶりでシャープながらつかまりの良さも感じさせるヘッド形状は、ヤマハのアイアンの伝統を汲んでいる印象だ。

画像: 鍛造キャビティの118。見た目はシンプルながら手の込んだ設計で、直進安定性は高いという

鍛造キャビティの118。見た目はシンプルながら手の込んだ設計で、直進安定性は高いという

「プラス1番手の飛び」を標榜するRMX218アイアンは鋳造ボディにマレージングフェースを採用し、飛距離アップを図っている。インプレスUD+2がプラス2番手、このRMX218がプラス1番手、RMX118はオーソドックスな番手なりの飛距離が打てる、といったところだろう。

画像: ハイテク感がデザインにも表れる218。マレージング鋼をフェースに採用した飛ばせるポケキャビだ

ハイテク感がデザインにも表れる218。マレージング鋼をフェースに採用した飛ばせるポケキャビだ

もうひとつ、アイアンに関して忘れてならないのは“第3のアイアン”といえる「018ツアーモデル」。限定2000セットの軟鉄鍛造マッスルバックだ。

画像: 018ツアーモデルは、マッスルバック好きなら誰もが一度は打ちたくなるようなルックス

018ツアーモデルは、マッスルバック好きなら誰もが一度は打ちたくなるようなルックス

このアイアンの特徴は小ぶりでシャープなヘッド形状と、今平周吾が「こんなに軟らかい打感は初めて」と語ったという打感の良さ。契約プロの谷口徹がトークショーで「ぼくの技術だと、小ぶりすぎて難しい(笑)」と語ったこのアイアン、道具にこだわるアマチュアこそ使い甲斐のあるモデルと言えるかも。ちなみに、藤田寛之はこのアイアンをテストして即ツアーに投入、豆乳初戦のセガサミーカップでホールインワンを達成している。

その丸みを帯びた佇まいはなんとも魅力的。物欲センサーが激しく反応する、デンジャラスな一品と言えそうだ。

画像: 左から218、118、018ツアーモデルのRMXアイアン三兄弟

左から218、118、018ツアーモデルのRMXアイアン三兄弟

ちなみに、このツアーモデルという名称は、こちらも新発表のウェッジにも採用されている。RMXツアーモデルウェッジは、様々なライに合わせてフェースを開きやすいソール設計がされたモデルとなっている。

画像: RMXツアーモデルウェッジ。どんなライにも対応できるようソールの設計が工夫されている

RMXツアーモデルウェッジ。どんなライにも対応できるようソールの設計が工夫されている

フェアウェイウッド、ユーティリティには118と218の分類はなく、シンプルに「RMXフェアウェイウッド」「RMXユーティリティ」というネーミング。こららも売り文句は「飛距離」と「直進安定性」。ブランド全体でコンセプトが統一されているのも好印象だ。

画像: RMXフェアウェイウッド(3番)。飛距離性能にはかなりの自信があるとのこと

RMXフェアウェイウッド(3番)。飛距離性能にはかなりの自信があるとのこと

画像: ユーティリティ(22度)。個人的には、とてもいい顔をしていると感じた

ユーティリティ(22度)。個人的には、とてもいい顔をしていると感じた

フェアウェイウッドには女子プロの求めに応じて開発されたというちょっぴり小ぶりな「RMXフェアウェイウッド フォーカス」もラインナップされている。RMXフェアウェイウッドは3番、5番、7番。“フォーカス”は3番と5番。ユーティリティは19度、22度、25度がラインナップされている。

ヤマハの“本気”が見えた今回のRMX。秋のゴルフシーズンに向けて、打たずにはいられないクラブがまた登場してしまった。

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