2017年山陰合同銀行 Duoカードレディース(ステップアップツアー)で優勝した勝みなみ。2017年ANAオープンで2位の時松隆光。この2人に共通するのが、10本の指をすべて使って握るテンフィンガーグリップだ。かつてナチュラルグリップと呼ばれたこの握り。そのよさはどこにあるのか、井上透コーチに聞いてみた。

両手の間隔が広いとヘッドを操りやすい

テンフィンガーグリップがナチュラルだ、注目されているんだと言われても、ピンとこない人も多いはず。そこでテンフィンガーグリップの良さはどこにあるのか、井上コーチに聞いてみた。

「テンフィンガーのメリットとして、まず挙げられるのは、フェースを管理しやすい点です。たとえば、両手の人差し指と親指でクラブをつまんで持ったとき、両手の間隔を広げたほうがヘッドを思い通りに動かせるはず。これと同じで、両手の間隔が広いテンフィンガーは、フェースコントロールがしやすいのです」(井上、以下同)

画像: 今年プロテストに合格した勝みなみもテンフィンガーグリップだ(2017年NEC軽井沢72ゴルフトーナメント 2日目、写真/大澤進二)

今年プロテストに合格した勝みなみもテンフィンガーグリップだ(2017年NEC軽井沢72ゴルフトーナメント 2日目、写真/大澤進二)

「次に、フェースの戻しが楽になること。インパクトゾーンでは、フェース面が一瞬で入れ替わります(ダウンで開いていたフェースがフォローで閉じる)。このフェースローテーションが、瞬間的であるほど球はつかまり、パワーが増すのですが、テンフィンガーはこの動きがしやすい。ですから、フェースコントロールの苦手な人、球がつかまらない人、手の小さい人、女性やシニア、ジュニアなど、パワーのない人やパワーが衰えてきたと感じる人にはおすすめといえるでしょう」

左親指への負担が少ない

一般的には、左親指を乗せる握り方をテンフィンガー、左親指を外す握り方をベースボールグリップと呼ぶケースが多い。それぞれの特徴を教えてもらった。

「左親指を乗せるテンフィンガーは、左手がオーバーラッピングやインターロッキングと同じなので、取り入れやすいのがメリットです。多少違和感を覚えても、慣れるまでにそれほど時間はかからないでしょう。また、テンフィンガーにすると、右手のひらで左親指を押さえなくなるぶん、左親指への負担は軽くなると考えられます」

プロ、アマ問わず、左親指を故障するプレーヤーは多い。これはトップからダウンへの切り返しで、左親指に急激に負荷がかかるためだが、これに効果があるという。

画像: 左の写真ように親指を乗せる握り方がテンフィンガー。右のように左親指を外す握り方がベースボールグリップ(写真/岡沢裕行)

左の写真ように親指を乗せる握り方がテンフィンガー。右のように左親指を外す握り方がベースボールグリップ(写真/岡沢裕行)

「とくに、左親指を外すテンフィンガー(ベースボール)は、左親指への負担がありません。だから、左親指や左手首を痛めてプレーができない人などは、試してみる価値があるでしょう」

左親指を外すテンフィンガーは、慣れるのに時間がかかるかもしれないが、左親指、左手首のケガに悩む人には福音となる可能性がありそうだ。

(週刊ゴルフダイジェスト2014年11/18号より)

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