2017年のパナソニックオープンを優勝した久保谷健一や、“キンクミ”こと金田久美子らトッププロを指導してきた石井忍。とくにショートゲームの独自理論と指導力に定評がある。今回は、自身の著書「考えないアプローチ」の中から一発で出るバンカーショットの方法をご紹介しよう。

ソールから接地させ砂と一緒に飛ばす

バンカーが苦手という人のほとんどは、バンカーショットの仕組みをきちんと理解していません。

バンカーは、砂の上にボールが直接乗っていて、芝の上のように浮いていません。そのため、少しでも手前から入ったら大きなダフリになる。とくにガードバンカーから10~20ヤードをクリーンにアプローチしようとしたら振り幅が小さくなり、少しでも噛んだら砂の抵抗に負けてヘッドが大きく減速し、脱出もままなりません。

画像: ボールの手前をズドンと叩くとダフルだけで砂を爆発できない。ボール1個ぶん手前に入れようなどと考えずに、いつもどおり振ればおのずと結果はついてくる

ボールの手前をズドンと叩くとダフルだけで砂を爆発できない。ボール1個ぶん手前に入れようなどと考えずに、いつもどおり振ればおのずと結果はついてくる

ですから、砂の抵抗に負けないように、大きなスウィングで砂と一緒にボールを飛ばします。ボールを中心にしたCD1枚分の円をイメージし、そのゾーンを目がけて振り抜きます。

このとき、リーディングエッジから打ち込むとヘッドが深く潜って抜けていかず、砂と一緒にボールを飛ばせません。SWのソールから、接地させるようにしましょう。

画像: リーディングエッジではなくてソールから接地

リーディングエッジではなくてソールから接地

打ち込みすぎがミスのもと。ベタ足で軸回転!

バンカーショットをミスする要因の1つは、打ち込みすぎることです。鋭角に打ち込んでカット軌道になりすぎると、ヘッドが砂に潜ってボールと砂を飛ばせなくなってしまいます。プロが「バンカーはカットに打ち込む」と言っているのを聞いたことがある人もいると思いますが、それはあくまで、普段からゆるやかな入射角でスウィングできるプロにとっての感覚です。

画像: 肩をしっかり押し込んでテークバック、なるべく右カカトを浮かさないイメージで

肩をしっかり押し込んでテークバック、なるべく右カカトを浮かさないイメージで

もちろん、球を上げようとしてアッパーになるのは厳禁ですが、あくまでレベルスウィングのイメージで振りましょう。フットワークを使いすぎるとダウンスウィングで軸が左にズレてボールに直接当たってしまう危険があるので、なるべくベタ足でその場で水平回転する感覚です。

写真/姉崎正

※「考えないアプローチ」(ゴルフダイジェスト新書)より

This article is a sponsored article by
''.