ツアープロから一般のアマチュアまで幅広く指導する石井忍。とくに100ヤード以内のショートゲームに定評があり、独自の理論を提唱している。自身の著書「考えないアプローチ」からショートゲームにおいてのゲームマネジメントをご紹介。

平均スコアを減らす「保険」

技術的な話はもちろん大切ですが、実際にショートゲームのスコアを減らすために一番即効性があるのがマネジメントです。

みなさんは気づいていないかもしれませんが、スコアを落とす原因は、ミスそれ自体よりも、ミスを生んでしまう狙い方にある場合が多いのです。たとえるなら、バンカーから1打で脱出できないことよりも、バンカーに入れてしまうことが問題だということです。

そういったミスを減らし、大叩きをなくすために有効なのがマネジメントです。残り何打で上がれるのか? 3打目地点から「2(パー)」で上がるためというよりも、「4(ダブルボギー)」にならないための方策。大叩きしないための保険のかけかたを、ぜひ身につけてください。

画像: 「最悪」をどう避けるかを考えよう

「最悪」をどう避けるかを考えよう

では、「4」や「5」を打たず、平均値を「2.5」に近づけるためにはどうすればいいのか。ポイントは「たら・れば」を先づけすることです。「たら・れば」のダメな例は、打ち終わってから「ああ『すれ』ばよかった、こうし『たら』成功したのに」という後づけのパターンです。

そうではなく、(パー4なら)3打目を打つ前に、グリーン回りをよく見て、「あの深いバンカーに入れ『たら』良くて3、最悪5もある」、「ピンの手前に乗せられ『れば』2で上がるチャンスがある」などと、先づけして想定するのです。

そうすれば自ずと、狙うべき場所、狙ってはいけない場所がわかります。これが「4」以上を打たないコツの1つです。

このときネガティブな「たら・れば」だけでなく、必ずポジティブな「たら・れば」もイメージしてください。失敗を把握し、成功をイメージする「プラスマイナスゼロ思考」が重要ですよ。

「考えないアプローチ」(ゴルフダイジェスト新書)より ※一部改変

写真/姉崎正

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