大きめで軽くか、小さめで強くか。アマチュアには難しい「はざ間の距離」の番手選びと距離合わせだが、迷ったとき、どうすればいいのか? マネジメントに詳しいチームセリザワゴルフアカデミー所属の高田順史プロに教えてもらった。

はざ間の距離の番手選びは?

7番アイアンで140ヤード。8番で130ヤード。ところが残った距離は135ヤード。7番で軽めか、8番で強めか。こんな状況で悩むゴルファーは多いはずだ。もっとも悩んだところで、7番だとゆるんでミス、8番だと力んでミス……。実際のラウンドでは“ちょうどの距離”など少ないわけで、どう対処すべきなのだろうか?

正解を急ぐ前に「そもそもアマチュアは“距離”について大きな勘違いをしています」というのは、芹澤信雄プロのキャディ経験もあり、マネジメントに詳しい高田順史プロ。第1の勘違いは「ショットの分布」だという。

「アマチュアは7番で140ヤードの場合、140ヤードを中心とした円を無意識に意識するのではないでしょうか。でも、実際はナイスショットしたときに140ヤードであって、それよりも飛ばないエリアにバラつくはずです。これに対し、プロや上級者は、最大距離より飛ぶことはないとわかっています。ですからショットのエリアは140ヤードから下のエリアになるのです。この違いをまずは意識することが大切です。つまり最大距離を理解していないことが、勘違いの元といえるのです」(高田、以下同)

画像: 上級者は7番で140ヤードであれば、その距離の下に円のエリアを考える。つまりベストショットをしたとしても140ヤード以上飛ぶことはなく、当たりが薄いときなどのミスを想定しているのだ

上級者は7番で140ヤードであれば、その距離の下に円のエリアを考える。つまりベストショットをしたとしても140ヤード以上飛ぶことはなく、当たりが薄いときなどのミスを想定しているのだ

距離は最大距離で構わないが、最大距離の考え方にアマチュアの2つ目の勘違いがあるという。

「距離は“キャリー+ラン”で導き出されるものです。7番で140ヤードといっても120ヤード飛んで20ヤード転がる140ヤードと、135ヤード飛んで5ヤードで止まる140ヤードでは、まったく意味が異なります。またランはグリーンの硬さ、傾斜などで計算がしにくいだけに、最大距離(トータル距離)と同時に“キャリー”を知っておくことは極めて重要なんです」

そうした距離の勘違いを正した上で、冒頭の残り135ヤードの場合、何番を持てばいいのか?

「迷わず大きめ番手の7番です。ナイスショットでもピンを少しオーバーする程度ですし、ミスで飛距離が落ちてもエリア内に収まるどころか、ピンに絡む可能性だってあります。そもそもミスが多いのがアマチュアなのですから」

画像: 中間の距離で迷ったら大きな番手を選択。ナイスショットでもわずかにピン奥、ミスしてもグリーンをショートする心配はない。さらにミスが結果としてピンに絡む可能性も少なくない

中間の距離で迷ったら大きな番手を選択。ナイスショットでもわずかにピン奥、ミスしてもグリーンをショートする心配はない。さらにミスが結果としてピンに絡む可能性も少なくない

最大飛距離は“あくまで”ナイスショットした時のもの。小さい番手を選んでしまうとちょっとしたミスで距離が大きく足らなくなってしまう。はざ間の距離は大きめの番手を選択しよう。

この記事は、週刊ゴルフダイジェスト2018年2/6号の特集「『はざ間の距離』は番手を上げてもしっかり打つ!」から抜粋。難しい番手選びも法則さえしっかりと抑えておけば迷うこともない。気になる続きは本誌で確認しよう。

写真/姉崎正

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