世界最大のスポーツイベントと言われる、W杯サッカーがロシアで開催される。足でボールを蹴るサッカーとクラブでボールを打つゴルフ。全く別モノかと思いきや「ボールを正確に力強くインパクトする」という点で同じとは、ゴルフスタジオ「√d(ルートディー)ゴルフアカデミー」のヘッドコーチを務める浦大輔の弁。その真意とは――。

サッカーとゴルフの共通点は「支える・当てる」の関係性

サッカーのキックでもゴルフのストロークでも、どれだけ正確にミートして力強くインパクトして、ボールを狙ったところへ飛ばすか。これが最大のテーマであり、それができるかできないかで結果は大きく違ってくる。

「サッカーで言えば、ボールをキックするときはゼッタイに軸足(右足で蹴るときは左足)を決めてから、蹴り足(右足)でキックしますよね。止まっているボールを蹴るペナルティキック(PK)やフリーキック(FK)は言うまでもありませんが、グラウンドに転がっているボールを蹴るときは、どう転がってきてどこでキックするかを想定して、そこに軸足をセットしにいきます。その体勢を決めることで、ボールをミートできるし力強く蹴れるんです」(以下、浦)

どんなに強くボールを蹴れても、体を支える軸足のポジションがズレていたりグラついていたら、ミートはままならないしミスキックになるのだ。サッカーの軸足と蹴り足、ゴルフのスウィングに言い換えれば軸足は手元で蹴り足はクラブだという。

画像: サッカーでいう軸足がゴルフでは手元、蹴り足がヘッドに相当すると浦

サッカーでいう軸足がゴルフでは手元、蹴り足がヘッドに相当すると浦

「ボールを力強く叩けるポジションに軸足となる手元がきて、蹴り足となるクラブが加速しながら下りてインパクトするのです。まずは手元(軸足)のポジションを決めないことには、クラブ(蹴り足)が下りてくるところが定まりません。この“支える&当てる”の動きがマッチして正しいインパクトのカタチができるのであり、それこそがサッカーとゴルフの共通点ですね」

そして、正しいインパクトのカタチを身につけるために、とっておきの練習法・ドリルがあると言う。

「まずは正しいインパクトを作って、誰かがしゃがんで横からクラブを支えて固定させます。そして、両手を離してバックスウィングをしたら、手ぶらのまま振り下ろしてクラブ(グリップ)を持つ。適正なポジションに固定したクラブを“離す→持つ”というシャドースウィングを繰り返すことで、軸足となる手元の正しい置き位置が覚えられます。

それによって、蹴り足となるクラブも正しい位置に下りてくる。ウチのスタジオではとりわけ、ビギナーで手元が流れたり、手が下りるところがバラバラで当たらない人は、このドリルをしっかり練習してもらうと当たるようになります。手を振り下ろしながらグリップを“持ちに行く”という動作は、目の前にあるモノをサッと取るのと同じように、人間の純粋な手の感覚でやることなので、誰でもカンタンにできるんですよ」

画像: インパクトの形を作ったら誰かにクラブを支えてもらい、手を離してシャドースウィングをし、再びインパクトのポジションでクラブを持つ。軸足(手元)と蹴り足(ヘッド)の関係をつかむのに最適なドリルだ

インパクトの形を作ったら誰かにクラブを支えてもらい、手を離してシャドースウィングをし、再びインパクトのポジションでクラブを持つ。軸足(手元)と蹴り足(ヘッド)の関係をつかむのに最適なドリルだ

このドリルなら、部屋の中でクラブを固定させて、グリップを“離す→持つ”を繰り返し練習できる。仕事で忙しい日々でも、練習場に行くことなく自宅でもできるドリルだ。W杯サッカーのテレビ中継を流しながら“離す→持つ”に取り組むことも……。

「W杯サッカーでも、クリスティアーノ・ロナウド選手(ポルトガル代表)やリオネル・メッシ選手(アルゼンチン代表)といった世界的な名プレーヤーの正確かつパワフルなキックを見ながら、ゴルフのインパクトをイメージしてはどうでしょうか」

写真/有原裕晶

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