クラブのスペックで必ずチェックする項目のひとつである「ロフト」。よく「ロフトが多いとボールが上がって、ロフトが少ないとボールが低くなる」と言われているが、ロフト角の役割は実はこれだけではない。実はバックスピン量にも影響しているのをご存じだろうか。

ロフト角はバックスピン量にも影響を及ぼす

ロフトは正確にはロフト角といい、シャフトを地面に垂直にした時のシャフト軸線とフェース面が作る角度の事を指す。パターを除いて、最もロフトが少ないクラブはドライバー、以下、番手が小さくなるにつれてロフトは大きくなっていき、ウェッジで最大となる。一般的にドライバーのロフトは7度~13度くらい、ウェッジ(ロブウェッジ)のロフトは最大で60度~64度くらいである。

画像: オレンジの線の部分が「ロフト角」だ。ロフト角が多い(上を向いている)と球は上がりやすく、少ない(垂直に近い)と球は低くなる(写真/野村知也)

オレンジの線の部分が「ロフト角」だ。ロフト角が多い(上を向いている)と球は上がりやすく、少ない(垂直に近い)と球は低くなる(写真/野村知也)

ドライバーなどには、ひとつのモデルにつき2~3種類のロフト角が用意されていて、自身のスウィングスピードやボールの上がり具合に合わせて選ぶというのが一般的だ。だいたいのドライバーに設定されている角度は9.5度と10.5度が多いだろう。

ロフトは、角度が大きいほどフェース面が上を向く方向に傾くので数値が大きいほどボールが上がりやすくなる、つまりボールの打出し角が高くなるということ。しかし、実は打出し角だけでなく他の部分にも影響を及ぼしている。バックスピン量だ。フェース面の角度が大きくなるほど、インパクトでボールとぶつかる角度も大きくなるので摩擦が大きくなり、スピン量が増えやすくなるのだ。

画像: ロフトが多いとスピン量も増える(写真/小林司)

ロフトが多いとスピン量も増える(写真/小林司)

バックスピンが多くなるほどボールが空中で上に飛ぼうとする特性があり、ロフト角が増えることでボールが上がりやすくなるのは、打出し角だけでなく、バックスピンが増える事の影響もあるというのを覚えておくと良いだろう。

ちなみに、バックスピンが多すぎるとボールは上に吹きあがってキャリーが伸びないうえにランも少なくなる。こういった意味でも適正なロフト角を選ぶというのは飛距離にも影響してくるのだ。

ちなみに弾道調整機能、いわゆる「カチャカチャ」付きドライバーで、シャフトを回転させてロフトを変えるシステムを搭載しているモデルは、ロフトを変えるとフェースの向きにも影響が出る。良く観察するとわかるのだが、スリーブは少し曲がって入っている。その曲がりの角度によってロフト角やライ角を調整するのだが、ヘッドのネックを軸にシャフト回転させるため、ロフトを増やしたり減らしたりすると横向きの回転も同時に加わってしまうのだ。

画像: 弾道調整機能、いわゆる「カチャカチャ」でロフト角の調整もできるが、フェースの向きも変わってしまうタイプもあるのでこれもしっかりと頭に入れておこう

弾道調整機能、いわゆる「カチャカチャ」でロフト角の調整もできるが、フェースの向きも変わってしまうタイプもあるのでこれもしっかりと頭に入れておこう

具体的には、ヘッドをロフトの増える方向に動かすと左回転の動きが加わり、フェース面が左を向く。反対にロフトの減る方向に動かすと右回転の動きが加わり、フェース面が右を向くのだ。このロフト角とフェース向きが連動してしまうのを理解して対策を練ったスリーブを装着しているメーカーもあるが、ただ回転させて差し替えるタイプのモデルはこういった症状がおこるということも覚えておくと良いだろう。

ロフト角を正しく理解して自分に合ったクラブが選べるとゴルフの上達も早くなるかもしれない。

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