すべてのアイアンを同じ長さに揃えた「ワンレングスアイアン」を使用するプロの登場は、ゴルフ界で大きな話題となった。一過性かと思いきや、各社から「ワンレングススフェアウェイウッド(FW)」「ワンレングスユーティリティ(UT)」などが発売されるなど、静かなブームが続いている。“ワンレングス”はウッド類でも効果的なのか、実際に打って試してみた。

12のクラブ、2つの長さ

アイアンの長さをすべて同じにして活躍するプロといえば、アメリカのブライソン・デシャンボー。全番手同じ長さであれば、ボールの位置も同じ、スウィングもひとつ。ということはゴルフがやさしくなるのではないか。そう思うゴルファーは少なくないはず。

そして、実はワンレングスのセットはアイアンだけでなく、FW、UTも存在する。ミズノとゴルフパートナーが共同で開発したという「SURE DD」(シュアーDD)はフェアウェイウッドが苦手なゴルフファーに向けて、一般的な7Wの長さ(42インチ)で5Wと3Wも揃えたフェアウェイウッド。

そして、コブラ「キングF8ワンレングスハイブリッド」はなんと7番アイアンと同じ長さ、37.5インチのUT! コブラには、同じく7番アイアンの長さで統一された「キングF8ワンレングスアイアン」があり、実にロフト角19度のUTからPWまで、すべてが同じ長さで揃えられるから驚きだ。

画像: 左からミズノとゴルフパートナー「シュアーDD」のワンレングスFWの3本、真ん中はコブラ「キングF8ワンレングスハイブリッド」3本、コブラ「キングF8ワンレングスアイアン」6本。クラブは12本だが、長さはFWの42インチ、それ以外の37.5インチのわずか“2種類”

左からミズノとゴルフパートナー「シュアーDD」のワンレングスFWの3本、真ん中はコブラ「キングF8ワンレングスハイブリッド」3本、コブラ「キングF8ワンレングスアイアン」6本。クラブは12本だが、長さはFWの42インチ、それ以外の37.5インチのわずか“2種類”

つまり、これらをすべて組み合わせると、12本のクラブを、7Wと7I相当の“2種類の長さ”で揃えられるというわけ。控えめに言って、ゴルフが変わるのは間違いなかろう。相対的に長い番手は通常よりも短くなり、短い番手は通常よりも長くなる。

画像: 新小岩のインドアスタジオPGSTで堀口プロに試打インプレッションをお願いした

新小岩のインドアスタジオPGSTで堀口プロに試打インプレッションをお願いした

長い番手ほど打ちやすい反面飛距離は落ち、短い番手は弾道が高く、飛ぶようになる反面打ちにくくなることが、当然ながら予想されるが、実際に打ってみたらどう感じるのだろうか。東京・新小岩のインドスタジオ「PGST」で所属の堀口宣篤プロに打ってもらって、率直な感想を聞いた。

まずは“ワンレングスフェアウェイウッド”をテスト。

画像: ミズノとゴルフパートナーが共同開発したワンレングスFW「シュアーDD」

ミズノとゴルフパートナーが共同開発したワンレングスFW「シュアーDD」

「7番ウッドの長さに統一されているため、5番ウッド、3番ウッドも打ちやすさを感じます。とくに5番ウッドは球も上がりやすく、飛距離も十分出て、かつ打ちやすいので、フェアウェイウッドが苦手な人には非常にいいと思います。一方、3番ウッドは短い分、正直少し上がりにくさを感じました。3Wはティショットやライのいい場所限定にするなど、使い方を工夫することで、大きな武器になりそうです」(堀口)

というわけで、5番ウッドは打ちやすく飛距離も出てベリーグッド、3番ウッドは高さが少々出しにくいことから、ティアップして打つなど使い方の工夫が必要という結果となった。

短いけど打てる!ワンレングスUT

続いては、UTとアイアンを見てみよう。アイアンはある程度予想がつくが、7番アイアンと同じ長さの「キングF8ワンレングスハイブリッド」の打ち心地は大いに気になるところ。堀口プロのインプレッションはどうか。

画像: コブラ「キングF8ワンレングスハイブリッド」は7番アイアンの長さで19~25度の3本セット

コブラ「キングF8ワンレングスハイブリッド」は7番アイアンの長さで19~25度の3本セット

「打ちやすいですね! 7番アイアンと同じ長さのUTは初めてですが、実際に打ってみて驚きました。意外と高く上がり、飛距離も出ます。とくに4H(22度)と5H(25度)の二本は高さと飛距離も申し分なく、グリーンでも止められそうです。一方、3H(19度)は先ほどの3番ウッドと同様、高さを出すのが難しかったです。飛距離を出す上では問題がありませんが、グリーンで止めるのは少し難しいかもしれません」(堀口)

という感想。実際、3Hでは打ち出し角度が12.5度とかなり低くなり、ライナー弾道となっていた。いずれにしても、フェアウェイウッド同様、短い番手は打ちやすさがかなり増すというメリットが、長い番手にはボールの上がりにくさというデメリットが生じることがわかる。

画像: 「キングF8ワンレングスUT」は“ゲタ”のような形状のソールで、抜けが良いのも魅力だ

「キングF8ワンレングスUT」は“ゲタ”のような形状のソールで、抜けが良いのも魅力だ

では、その流れでアイアンはどうか。長さはUTと同じく7番アイアン相当の37.5インチで統一。もちろん、ただ長さを揃えただけでなく、62.5度を基準に6番はライ角63度、5番は63.5度と長い番手はややアップライトにすることでつかまりを向上させ、逆にPWは62度と少々フラットにすることでつかまりすぎを防ぐように工夫されている。

画像: コブラ「キングF8ワンレングスアイアン」は全番手7番アイアンの長さ。ヘッドは番手ごとに内部構造を変化させ最適な重心位置やスピン性能を確保したという

コブラ「キングF8ワンレングスアイアン」は全番手7番アイアンの長さ。ヘッドは番手ごとに内部構造を変化させ最適な重心位置やスピン性能を確保したという

「飛ぶ! とくに、短い番手が飛びますね。それでいて、シャフトが長い分だけ高さも出るので、飛ばないこともありません。一方、やはり5番、6番は非常に打ちやすく感じます。ただ、FW、UT、アイアンどれも同じコメントになってしまうのですが、5番アイアンに関してはやはり通常の長さに比べて上がりにくさを感じます。上がりにくいからダメということではないのですが、ライナー弾道になるため、手前のピンなどを打つなど限定的な状況では使い方に工夫が必要そうです」

というわけで、FW、UT、アイアン、3つのカテゴリーのそれぞれ「もっともロフトの立った番手」のみ、ティアップされた状況、あるいはいいライから使うなどの工夫が求められる一方で、他の番手に関しては打ちやすさのメリットが際立った。

気になる人も多いであろうワンレングスクラブ。合う人合わない人はいるだろうが、一度試してみると面白い。

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