国内男子開幕戦「東建ホームメイトカップ」の初日を8アンダーでホールアウトした石川遼。スタートダッシュを決められた背景には、取り組んできたスウィング改造の影響があるとプロゴルファーの中村修は言う。スムーズになった新スウィングを、写真で解説。

手元の浮かないスウィングで「縦の距離感」が安定

初日に好スコアを出せた理由は、やはり昨年秋から取り組んできたスウィング改善にあると思います。

画像: 東建ホームメイトカップ1日目を8アンダーでホールアウトした石川遼

東建ホームメイトカップ1日目を8アンダーでホールアウトした石川遼

以前はインパクト付近で手元が浮いてしまうクセがあったので、無理やり抑え込もうとする動きが見られましたが、トップからの切り返しでクラブを寝かすように使うことで手元が浮かずにインパクトを迎えられるようになっています。

練習日でのスウィング写真を見ても、体重移動はしっかりとあるものの、以前のような強い左右への動きはなく、とくに切り返してからの左サイドの軸がしっかりしていることから、スムーズな振り抜きが見て取れます。

スムーズに振り抜けることのメリットは、入射角が安定し、スピン量が一定になりやすいこと。プロにとってそれは、縦の距離感の安定につながります。しっかりと狙った距離を打てることから、バーディチャンスに多くつけられたのだと思います。

最後に、よく見ると右手のグリップも変化しています。昨年の日本オープンやダンロップフェニックスのときは右手を横から握るようにややフック気味で握っていましたが、現在は少しかぶせ気味、スクェアに握っています。

以前はグリップを斜めに横切っていた右手親指が、今はグリップの真上に乗っていることからも、それは見て取れます。スウィングの改善に伴ってインパクトでスクェアに戻りやすい握り方を見つけたのだと思います。変化はここにも表れています。

画像: 右手の握り方が横から握るややフックグリップ(写真左2017年日本オープン)からスクェア(写真右)に変わった(写真左/岡沢裕行)

右手の握り方が横から握るややフックグリップ(写真左2017年日本オープン)からスクェア(写真右)に変わった(写真左/岡沢裕行)

スウィング改善によってブレが少なくなり、方向性と縦の距離感が良くなった石川選手。さっそくその成果がスコアに表れましたが、まだ2日目がはじまったばかり。とはいえ、サンデーバックナインをどんな位置で迎え、どんなプレーを見せてくれるのか、ますます楽しみになってきました。

撮影/三木崇徳

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