ツアーの最前線から情報を入手する地獄耳ケンジロウ。今回は、小平智が米ツアー初優勝後初めて日本ツアーに出場する「中日クラウンズ」の様子をレポート。現地は異様な盛り上がりを見せている!?

日本人選手の戦う舞台が世界規模になってきている

こんにちはケンジロウです。名古屋の名古屋GC和合コースからお届けしております。今週のトーナメントは、「中日クラウンズ」です。プロアマ戦の行われた水曜日は、午前9時すぎまで雨が残っていたにもかかわらず、多くのギャラリーが会場に訪れていました。

「世界ランキング30位以内の選手がどんどんと出てきて、その選手たちが定期的に日本のツアーに帰ってきて出場してくれればツアーは盛り上がると思うんですよ」(石川)

画像: 米ツアー初優勝後初の日本ツアーに出場する小平智(写真右)と再開した石川遼(写真左)

米ツアー初優勝後初の日本ツアーに出場する小平智(写真右)と再開した石川遼(写真左)

石川遼が先週(パナソニックオープン)の囲み取材の中で話していた内容が思い出されます。まさに今週の和合はその“盛り上がり”をヒシヒシと感じるほど試合前から熱気にあふれていました。

PGAツアーの優勝を果たし凱旋帰国した小平智には練習日から取材やインタビューが殺到。

「練習ラウンドからこんなにサインを求められるなんて今までなかったですよね。いつも練習ラウンドはキャディさんと、一緒に回る(岩田)寛さんぐらいしか周囲にいなくて静かにラウンドしていますからね。囲み取材でこんなに記者の方が多いのも珍しいですしね。自分はいつも通りなんですけど、周りの変化に少し戸惑っています(笑)」(小平)

欧州ツアーで成績を残して帰ってきたディフェンディングチャンピオンの宮里優作もギャラリーからのサイン攻め、撮影攻めにあっていました。

画像: マスターズのあと欧州ツアーを転戦し帰国し、たくさんのギャラリーに囲まれた宮里優作

マスターズのあと欧州ツアーを転戦し帰国し、たくさんのギャラリーに囲まれた宮里優作

もちろん石川遼の組にたくさんのギャラリーがついていたのは間違いありませんが、上記の2人も遼くんに負けず劣らず多くのファンを引き連れていましたね。小平と宮里には共同記者会見の時間が作られるほどで、ファンだけでなくメディアの注目度もだいぶ高まっていました。

国内が盛り上がっている一方で、谷原秀人、池田勇太、片岡大育、川村昌弘らは、欧州ツアーの「ボルボ中国オープン」に出場しています。

「勇太は今週中国だよ」

「優作はヨーロッパ帰りで時差ボケがひどいみたい」

「松山は来週からアメリカの試合に出るって」

などなど、日本のツアーにいてもこんな会話が聞こえてくるほど日本人選手の戦う舞台が世界規模になってきているのを感じます。ひと昔前は“遼くん頼み”の日本のツアーでしたが、選手のレベルが底上げされて、新たな盛り上がりを見せている気がしますね。

小平の優勝が他の選手にいい刺激となっているのは間違いないでしょう。その小平は「僕ら若い選手がもっと世界を目指さないと」とコメントしています。

「日本ツアーには僕より上手い選手はいっぱいいますから、僕が優勝できるなら、みんなにチャンスはあると思います。遼がそういう風に(世界ランキング30位以内がもっと増えてほしいという石川の発言)言うということは、日本のレベルはもっと高いところにあるということで、みんないろんな所に目を向けてやってもらったほうがゴルフの幅が広がると思います。

若い選手はとくにいろいろなことに挑戦していってほしいですよね。日本で活躍するというよりは世界で活躍するのを目標にしてほしい。一緒に練習ラウンドしていた寛さん(岩田寛)もチャンスがあればもう一回挑戦したいって言っていたし、谷原さん(谷原秀人)も38歳で世界に挑戦しているし、若手の僕たちが“挑戦する”気持ちでいないといけないですよね。口に出して目標を言っていれば、自分の行動も変わってくるし、若い人にはもっともっと口に出して言ってほしいですね」(小平)

すっかり雨も上がり、気温がぐんぐん上がって初夏のような陽気をみせた今日の和合。明日の初日は、注目の小平、宮里、石川の3人が同組。11時半に1番ホールからスタートします。

写真/有原裕晶

This article is a sponsored article by
''.