5月3日から4日間行われるPGAツアーのウェルズファーゴ・チャンピオンシップ。第5のメジャー大会とも称されるザ・プレーヤーズ チャンピオンシップの前哨戦ともあり、注目選手の状態が気になる。また、サプライズ優勝も多いのがこの大会。ツアー通算9勝の佐藤信人に今注目すべき選手を聞いてみた。

“第五のメジャー”ザ・プレーヤーズ選手権の前哨戦。注目選手は?

今週はウェルズファーゴ・チャンピオンシップです。昨年の全米プロの記憶がまだ新しい、また2021年のプレジデンツカップの会場でもあるノースカロライナ州のクウェイルホロークラブに再び戻って行われます。

マスターズが終わって休みを取って、さあまたここからという感じで多くのスター選手たちがマスターズ以来の出場になります。

昨年クウェイルホローで念願のメジャーチャンピオンになったジャスティン・トーマス。そのトーマスと同組で最後まで優勝争いをした松山英樹。マスターズではキャリアグランドスラム達成ならずパトリック・リードの優勝を目の前で見ることになったロリー・マキロイ。来月全米オープンでキャリアグランドスラム達成に挑むフィル・ミケルソン。マスターズで2位に食い込みメジャー初制覇まであと1歩だったリッキー・ファウラー。そしてタイガーも2012年以来の出場ということで、今週は非常にフィールド(出場選手)が豪華です。

昨年の全米プロ前に改造が行われたこのコースは7554ヤード(パー71)と距離があり、例年ラフも深く、グリーンのアンジュレーションが厳しいうえに高速という超難コース。とくに16番から18番の上がり3ホールは「グリーンマイル」と呼ばれ、PGAツアーの中でも最も厳しい上がり3ホールということで有名です。

画像: マスターズでも優勝争いに加わったマキロイ(左)、ファウラー(右)の二人は、この試合でプロ初優勝を挙げ、スターの座を駆け上がった(写真/2018年のマスターズトーナメント)

マスターズでも優勝争いに加わったマキロイ(左)、ファウラー(右)の二人は、この試合でプロ初優勝を挙げ、スターの座を駆け上がった(写真/2018年のマスターズトーナメント)

トーナメントを制するにはもちろんショット、パット、グリーン周り、運など、いろんな要素が噛み合うことが大切ですが、クウェイルホローでは歴代優勝者の顔ぶれを見るとロングヒッターもそうでない選手もいますが、ドライバーが普段から上手い選手が多く、ティショットの出来がキーになりそうです。距離が長いうえに、ラフは厳しく、ドッグレッグも多いので、ティショットでアドバンテージを取れる選手が上位に来ると予想されます。

マキロイやファウラーなどは当然優勝候補になりますが、スター選手が目白押しのフィールドの中に入ると若干穴的な存在になる、でも今週いいんじゃないかとわたしが勝手に予想する3人の選手に注目します。

まずはトミー・フリートウッド。ヨーロピアンツアーでも屈指のショットメーカーで今季のPGAツアーのティーショットのスタッツ(SG:オフザティー)では3位と出場選手の中では最上位で、スタッツ上ではティーショットで最もアドバンテージを取れるということになります。

2人目はルイ・ウーストヘイゼン。前出のSG:オフザティーは今季7位。1度だけ出た2015年大会では予選落ちを喫してますが、昨年の全米プロでは2位タイに入っています。マスターズでは12位タイと上位フィニッシュ。先週ニューオーリンズではチーム戦とはいえ3位に入り、勢いをつけて非常に良い流れで今週を迎えます。

画像: 佐藤信人が一押しするのがトミー・フリートウッド(右)とルイ・ウーストヘイゼン(左)だ(写真/2018年のマスターズトーナメント)

佐藤信人が一押しするのがトミー・フリートウッド(右)とルイ・ウーストヘイゼン(左)だ(写真/2018年のマスターズトーナメント)

そして最後にプロ転向後2戦目になるチリの19歳ホアキン・ニーマン。アマチュア世界No. 1に48週間も君臨して注目され、デビュー戦のテキサスオープンでは堂々の6位フィニッシュ。彼のプレーを初めてしっかりとテキサスオープンで見ましたが、上位争いに加わってきたときに強い選手が見せる独特のスイッチというか一段違うギアを持っている若者だなあという印象を受けました。

マキロイやファウラーはここでPGAツアー初優勝を挙げてスター街道を駆け上がって行きました。またワールドランキング1207位のデレク・アーンストが勝ったり、8試合連続予選落ちでここに来たジェームズ・ハーンが勝ったりとサプライズも多いこの大会。PGAツアー屈指の難コースを制するのは果たして誰でしょうか。

写真/姉崎正

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