次週に迫った全米オープン。この季節が近づくと必ず話題になるのがフィル・ミケルソンだ。優勝すれば史上6人目のグランドスラマーとなるが今度こそ歓喜の瞬間は訪れるのだろうか?

ミケルソンが全米オープンのたびに騒がれるのは6度2位(タイを含む)に入りながら未だ優勝がないから。ツアー通算43勝のミスター・アメリカに唯一欠けているのがナショナルオープン=全米オープンのタイトルなのだ。

今年の舞台シネコックヒルズでも2004年に2位に入っており、WGC-メキシコ選手権でおよそ5年ぶりのツアー優勝を飾るなど好調なだけに「今年こそ」と周囲の期待も高まっている。

そしてここにきてあるデータがミケルソン優勝の可能性を後押ししている。

じつは今年誕生日を迎えた週に優勝する選手が目立っているのだ。たとえば日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップでプロ18年目にして初優勝を飾った市原弘大は大会2日前に36歳の誕生日を迎えている。

米女子ツアーでは2年半ぶりに優勝したリディア・コー(LPGAメディヒール選手権)も大会2日前が誕生日だった。さらに5月最終週のLPGAボルヴィック選手権を制したミンジー・リーの誕生日は最終日と重なっていた。

こうなると気になるのが全米オープンのバースデーボーイ(?)は誰かということ。お察しのとおりミケルソンがそれに当たる。全米オープン3日目(16日)に天才レフティは48歳の誕生日を迎えるのだ。

画像: WGCメキシコ選手権で5年ぶりのツアー優勝を果たしたフィル・ミケルソン。今年こそグランドスラム達成なるか?(写真は2018年のWGCメキシコ選手権)

WGCメキシコ選手権で5年ぶりのツアー優勝を果たしたフィル・ミケルソン。今年こそグランドスラム達成なるか?(写真は2018年のWGCメキシコ選手権)

48歳で勝利を掴めばヘール・アーウィンが1990年にマークした45歳での最年長全米オープン優勝記録を大きく更新することになる。

メジャーの最年長優勝記録は1968年全米プロゴルフ選手権を制したジュリアス・ボロスで48歳4カ月18日。ミケルソンは今回メジャー史上2番目の年長Vに挑むことになる。

48歳というとシニア入りまであと2年。普通ならメジャー大会の優勝候補に上がることはない。だがミケルソンは例外のようだ。

メモリアル・トーナメント3日目に66をマークしたミケルソンと同組でプレーしたブランデン・グレースは「ミケルソンを年齢で判断してはいけない」という。「ドライバーは飛んでいたしショートゲームは以前と変わらず素晴らしい。全米オープンに向けて死角はないように見えた」と証言している。

本人も「ショットは切れている。あとはシネコックでのコースマネージメントをどうするか」と好調を思わせるコメント。キャディを務める実弟のティムは「自信と落ち着きが今のフィルにはある。それがメジャーを戦う上で一番大切なこと。アイアンの調子はすこぶる良いのであとはティショットでフェアウェイをとらえる確率が少し上がれば毎週優勝争いができる状態だ」と太鼓判を押している。

こじつけといわれればその通りだがバースデイウィークにグランドスラムに挑むミケルソンに追い風が吹くか注目だ。

撮影/姉崎正

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