第118回「全米オープン」がニューヨーク州ロングアイランドのシネコックヒルズCCで6月14日に開幕する。一体誰が優勝するのか、みんなのゴルフダイジェスト執筆陣の優勝予想を聞いてみた。

ツアー9勝でわかりやすい解説にも定評・佐藤信人の本命はデイ

【本命】ジェイソン・デイ

5月21日のメディアデーでシネコックヒルズをラウンドしてみて、まず1番に目立ったコースの特徴はグリーン周りが落ちている形状が多いこと。アプローチが大変そうだなぁという印象でした。G周りは全て短く刈り込まれていてアイアンの距離感や方向が少し違っただけで遠く離れていってしまいます。タイトなライからの寄せが上手い選手、アイアンの距離感が良い選手、そして最後はパットでポアナを苦にしない選手。大きなショットよりもショートゲームがキーになるのではという印象を受けました。

画像1: (写真/2018年のマスターズトーナメント)

(写真/2018年のマスターズトーナメント)

【対抗】フィル・ミケルソン
今季優勝。その後もコンスタントに上位。アプローチは天才的。パッティングの指標もいい。

【穴】パトリック・リード
マスターズ勝ってからも安定している。グリーン周りやパットのスタッツが常に上位の選手。

成田美寿々らを教えるコーチ・井上透の本命はトーマス

【本命】ジャスティン・トーマス

タフなリンクススタイルのコースであっても、フェアウェイが広くなったということで、まぐれ優勝はないと思います。そういう意味ではランキング下位の選手や地区予選上がりはないかなと。そうなってくると世界ランキング上位の選手が上位に来ると思いますし、ポイントも拮抗しているので誰が買ってもおかしくない状況と言えます。その中でジャスティン・トーマスを上げます。2週連続優勝は難しいと思うので、ダスティン・ジョンソンは外しました。

画像: (写真/2017年の全米プロゴルフ選手権)

(写真/2017年の全米プロゴルフ選手権)

【対抗】ジョーダン・スピース
飛ばし屋有利なコースでも勝てる力がある。ハマった時のパッティングはすごいですしね。

【穴】キム・シウ
小平智との戦いを見ていてショット力の高さはかなりレベルが高いなと感じました。体も大きいし飛距離も出ます。

世界の最先端ゴルフ理論に精通する吉田洋一郎の本命はラーム

【本命】ジョン・ラーム
最近のメジャー大会10回のうち、初めてメジャータイトルを獲得した選手は9人です。圧倒的な実力者がいない現在、メジャーは経験よりも勢いやコースとの相性が大事になると思います。過去のシネコックヒルズのUSオープンのロースコアぶりを見る限り、今回もコースセッティングが厳しくなると思います。

上記を考え、メジャーの優勝経験がない、ラフに負けないパワー、マスターズでも4位に入りメジャーにも慣れてきた、ということでジョン・ラームを本命にしたいと思います。

画像: (写真/2018年のWGCメキシコ選手権)

(写真/2018年のWGCメキシコ選手権)

【対抗】P・ミケルソン
PGAツアーの選手としてほぼすべてを手に入れたミケルソンが一番望むものはキャリアグランドスラムだけだと思います。この試合のためだけに一年間調整をしてきていると思います。WGCメキシコ選手権で5年ぶりの勝利を飾り、今年こそという気持ちが強いでしょう。

【穴】フランチェスコ・モリナリ
BMW PGA選手権で勝ち、母国のイタリアオープンでも1打差2位と調子を上げているモリナリがアメリカでも勢いそのままに上位に来るのではないかと思います。

在米ゴルフアナリスト・アンディ和田の本命はローズ

過去25回のゴルフメジャー競技で優勝した選手は20人。(複数優勝者はスピース3回、マキロイ3回、ワトソン2回)。 他のスポーツと異なり優勝者を予想するは難しい……個人的には本命と呼ぶには過去メジャー優勝経験者、そして世界ランク上位10位から選ぶようにしているが、今回の本命は2013年の覇者ジャスティン・ローズ(イングランド)。

3週間前の「フォートワースインビテーショナル」で優勝したオリンピック金メダリストはショットの安定度に加えて我慢強いゴルフができる選手。 シネコックには1週間前から会場入りして入念に作戦を立てているようだ。

画像2: (写真/2018年のマスターズトーナメント)

(写真/2018年のマスターズトーナメント)

【対抗】フィル・ミケルソン
大会土曜日には48歳の誕生日を迎えるレフティ、今回の全米ゴルフ協会のグリーン周りの設定はラフがないので得意のアプローチやバンカーショットで数々のチップインシーンが期待できるだろう。 熱狂的なニューヨークのゴルフファン歓声に応えて悲願のタイトルを奪取するシーンを期待しよう。

【穴】ブランデン・グレース
全米OPは2015年に4位、2016年に5位と上位フィニッシュ、昨年全英OPでは3日目にメジャー競技最少スコア「62」を記録して6位と実力十分。風が吹いて、地面が硬くなってくるとグレースの低い弾道が有効になってくるだろう。優勝すると南アフリカ8人目のメジャーチャンピオンとなる。

統計学的データ分析の専門家、ゴウ・タナカの優勝予想はデシャンボー

【本命】ブライソン・デシャンボー
マネージメント力がかなり問われるコース。調子も良く、科学的に理屈でゴルフを組み立ててくるデシャンボーに期待大。

画像3: (写真/2018年のマスターズトーナメント)

(写真/2018年のマスターズトーナメント)

【対抗】ダスティン・ジョンソン
飛距離があまり優位に感じられないシネコックヒルズだが、トータルで隙が少なく、メリハリのあるマネージメントができる彼はやはり期待大。

【穴】フィル・ミケルソン
こういった難しいコースでは、経験豊富な彼の集中力、小技が大きな武器に

みんなのGD編集部員でプロ・中村の優勝予想はフリートウッド

強烈に振りちぎるドライバーとすべてがライン出しショットで打ってくるアイアンのショット力。イングランド育ちで風に強くボールコントロールに長けている。トミー・フリートウッドが優勝すると予想します。

画像4: (写真/2018年のマスターズトーナメント)

(写真/2018年のマスターズトーナメント)

【対抗】フィル・ミケルソン
キャリアグランドスラムまで残すは全米オープンのみ。今シーズンはメキシコ選手権で勝ち48歳になるとは思えない飛距離と体力で勝つつもりで出場すると思います。個人的にミケルソンのグランドスラムを見てみたいというのもありますが。

【穴】松山英樹
6月上旬のメジャー並みの選手が出場する「メモリアル」の初日に7アンダーをたたき出し、良くなる兆しは見せてくれています。日本人選手たちとの練習ラウンドの中でヒントをつかみ、とたんにバーディラッシュなんてこともあり得ます。期待もこめて。

【おまけ】最後にみんなのゴルフダイジェスト編集部が予想

画像: 写真は2018年のマスターズ

写真は2018年のマスターズ

【本命】ダスティン・ジョンソン
ストロークゲインドオフザティ(ティショットの指標)1位と、ティショットで優位に立てる。2016年にも勝っており、全米オープンの勝ち方を知っている。

【対抗】松山英樹
大舞台になればなるほど強くなる選手。初日の前日の練習中にドライバーが割れたというのが心配だが、得意のアイアンでバーディを量産してもらいたい。

【穴】タイガー・ウッズ
ティショットの調子次第では十分に優勝争いできる。タイガー・イズ・バックに期待。

写真/姉崎正

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