オデッセイの「ホワイト・ホット」といえば2000年の登場以来、ツアープレーヤーの中に「これじゃなきゃダメ」という“中毒者”を続出させ、今なお支持され続けるフェースインサート。そのホワイト・ホットが18年目にして劇的に進化し、ニューパター「EXO」に搭載された。パター好きのみなさん、これは事件かもしれませんよ。

この世界には一体何種類のパターがあるのだろうか。パターは形状の自由度が高いことから、ゴルファーの好みに合わせて、いや、ゴルファーの好みの数だけといったほうがふさわしいほどの種類が存在する。

無数にある中で、ゴルファーならば一度は打ったことがあるはずのパターが、オデッセイの「ホワイト・ホット」インサートを採用したモデルだろう。2000年に登場したホワイト・ホットは、「ロッシー」、「#5」、「2-BALL」、「#7」などの名器を世に送り出し、登場から18年が経った今もプロアマ問わず愛用者が極めて多い。パター史に名を残す“名インサート”と言えるのだ。

一方で、ホワイト・ホットの存在は、実はメーカーにとっては高すぎるハードルともなっていた。単純に、あまりにも出来が良すぎて“変えられない”というゴルファーを多く生んでしまったのだ。これだとメーカーはうれしい悲鳴となる。

そのためオデッセイは、手を替え品を替え、ホワイト・ホットインサートを進化させてきた。そして、おそらくその18年目にしての決定打となりそうなのが、今回のEXOパターに採用された「ホワイト・ホット マイクロヒンジ・インサート」だ。

画像: これがEXOに採用されたホワイト・ホット マイクロヒンジ・インサート。ホワイト・ホットの音、打感とマイクロヒンジの転がりが合体した、夢のインサートだ

これがEXOに採用されたホワイト・ホット マイクロヒンジ・インサート。ホワイト・ホットの音、打感とマイクロヒンジの転がりが合体した、夢のインサートだ

マイクロヒンジと聞いて、ギア好きの方ならピンときただろう。昨年発表され、多くのプロに愛用されているオデッセイの「O-WORKS」で採用されている、インパクト直後にボールに順回転を与えることで、転がりを異様に良くする技術だ。その技術を独特の音と打感で中毒者を多く生み出しているホワイト・ホットインサートが合体したのが、「ホワイト・ホット マイクロヒンジ・インサート」というわけだ。

「パターで重要なのは、音とフィーリング、そしてボールの転がるスピードです。ホワイト・ホットにはホワイト・ホットにしかない音とフィーリングがありますが、今回のインサートは、そのホワイト・ホットの打感を忠実に再現しつつ、転がりはO-WORKSのそれ。わかりやすく言えば、『転がりのいいホワイト・ホット』と言えば伝わるでしょうか」

そう語るのは、みんなのゴルフダイジェスト編集部でプロゴルファーの中村修。実はこのホワイト・ホット マイクロヒンジ・インサート、マイクロヒンジの幅をO-WORKSの3倍にし、ヒンジ間を平らにして接触面積を増やすことにより、ホワイト・ホットの打感と音を再現したのだという。そしてもちろん、マイクロヒンジ効果で転がりは抜群に良い。いいとこ取りなのだ。

画像: 打ったボールがすぐに順回転に移行する。それが「マイクロヒンジ」最大のメリットだ

打ったボールがすぐに順回転に移行する。それが「マイクロヒンジ」最大のメリットだ

ここから先は、中村による試打インプレッションを交えつつ「ホワイト・ホット マイクロヒンジ・インサート」を採用したEXOパターのラインアップを見ていこう。

EXOのラインアップは、「EXO SEVEN」、「EXO ロッシー」、「EXO インディアナポリス」という3種類の特徴的なヘッドからなり、それぞれベントネックとショートスラントネック、いずれかのネック形状が選べる。そして「ネックを選べるのは、非常にありがたい」と中村は言う。

画像: 写真左から2本が「EXO ロッシー」左から3番目、4番目が「EXO SEVEN」、右の2本が「EXO インディアナポリス」だ

写真左から2本が「EXO ロッシー」左から3番目、4番目が「EXO SEVEN」、右の2本が「EXO インディアナポリス」だ

「形状はすべて慣性モーメントが大きく、直進性が高くミスヒットに強いのが特徴の大型マレット。そこにベントネックを合わせると、その直進性がさらに高まり、真っすぐしか動かない感覚になります。一方、ショートスラントネックだと、フェースの開閉がしやすくなるんです」(中村)

画像: ベントネック(左)に対してショートスラントネック(右)はフェースの傾きが大きく。その分だけフェースを開閉しやすくなる

ベントネック(左)に対してショートスラントネック(右)はフェースの傾きが大きく。その分だけフェースを開閉しやすくなる

よって、真っすぐストロークしたい人はベントネック、円弧のイメージで振りたい人はショートスラントが向く。さらに、ショートパットが苦手な人は真っすぐ打ち出しやすいベントネック、ロングパットが苦手な人は、フェースが開閉することで“飛ばせる”ショートスラントを選ぶといった選び方も面白いと中村は指摘する。

画像: ネック形状によるヘッドの挙動のイメージ。ベントネックは真っすぐ動かしやすく(写真上)、ショートスラントネックは円弧状のストロークをしやすい(写真下)

ネック形状によるヘッドの挙動のイメージ。ベントネックは真っすぐ動かしやすく(写真上)、ショートスラントネックは円弧状のストロークをしやすい(写真下)

個別のモデルについても、ひとつひとつ見ていこう。中村がもっとも気に入ったと語るのは、「EXO SEVEN」だ。

画像: EXO SEVEN。ショートスラントネック(左)とベントネック(右)

EXO SEVEN。ショートスラントネック(左)とベントネック(右)

「非常に構えやすいパターです。2本のツノとヘッド後方のサイトラインにより狙いやすく、ヘッドの大きさがギリギリ大きすぎない絶妙なラインであることもあって構えやすさは随一。ベントネックは極めて真っすぐ動きやすく、多少芯を外してもまったく転がりが落ちません。一方、ショートスラントネックを選べば、ややアッパーブローめの挙動となり、さらに転がりが良くなります」(中村)

画像: ショートスラント(左)とベントネック(右)で見え方が違う

ショートスラント(左)とベントネック(右)で見え方が違う

3種類のヘッドの中でもっとも慣性モーメントが大きいのがこの「EXO SEVEN」。芯を外してもカップに届いてくれるから、“打てない”タイプのゴルファーなら迷わず手にとってもらいたい。

続いては、「EXO ロッシー」。ホワイト・ホットシリーズの名器として名高いマレット型パターだが、オリジナルよりひと回りくらい大きいミッドマレットとして復活した。

画像: 名器「ロッシー」の現代版。EXO ロッシーのショートスラント(左)とベントネック(右)

名器「ロッシー」の現代版。EXO ロッシーのショートスラント(左)とベントネック(右)

「ポイントはトップブレードの厚み。ここに厚みがしっかりとあるから、ボールに当たり負けしないイメージになるんです。オリジナルのロッシーとの違いですが、ヘッドの外周部が重いステンレス、サイトライン部分が軽量のアルミになっていることで、トウヒール方向へのミスに非常に強くなっています。大きすぎるパターをプロは嫌いますが、このパターは構えやすさと安心感がうまくバランスが取れています」(中村)

画像: 外周部が重く、赤いサイトライン部分は軽い。これによりトウヒール方向へのミスヒットに強い

外周部が重く、赤いサイトライン部分は軽い。これによりトウヒール方向へのミスヒットに強い

最後は、英語の「K」の字を上から見たときのような形状が特徴の「EXO インディアナポリス」だ。

画像: 特異な形状だが、構えると違和感が意外と少ないEXO インディアナポリス。グリーン上で目立ちそう

特異な形状だが、構えると違和感が意外と少ないEXO インディアナポリス。グリーン上で目立ちそう

「非常に重心が低く感じられるパターです。重心が低く、深いことで本当にミスヒットに強い。ヘッドが低く、低く動こうとすることで、とくにショートスラントネックの場合に転がりの良さを強く感じます。大型マレットではあるのですが、金槌でコツンと叩くようなイメージが出て、軌道が安定しやすく、芯に当てやすいパターでもあります」(中村)

画像: 重心が低く、深いため、フェースを低く動かすことができ、結果的に転がりが良くなる

重心が低く、深いため、フェースを低く動かすことができ、結果的に転がりが良くなる

すべてに共通しているのは、高慣性モーメントの構えやすさ。そして、「ホワイト・ホットに非常に似ている」と中村も驚く打感だ。それでいて、マイクロヒンジによってボールがすぐに順回転に移行するから、転がりもいい。

18年目にして大きく進化した、まったく新しい「ホワイト・ホット」。EXOパター、一度試してもらいたいモデルだ。

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