中井学プロの解説でお伝えしている「PGAツアー スウィング超解説」。世界のトッププロのスウィングの凄さ、そして真似どころを紹介しています。

第2回目のプレーヤーは、ジョーダン・スピース!

画像: ショットの安定感がバツグンなスピース

ショットの安定感がバツグンなスピース

今年のマスターズでは、最終日の12番ホールでまさかの「7」を叩いて連覇の夢は断たれましたが、ショットの安定感は他の追随を許しません。そんな“BIG3”のひとりでもあるスピースのスウィング、中井プロ、解説をお願いします!

左ひじをたまわせると
腕と体の一体感が強くなる

「ウィークグリップに近いグリップで、ヘッドのターンのタイミングを変化させることによって、フェースのローテーションを増やしたり減らしたりして、球の曲がりを変えてくる。今では珍しい、巧みなスウィングの持ち主」

「だからと言って、ハンディな(手や腕をよく使う)プレーヤーかというと、まったく逆のタイプと言えます。ひじを柔らかくしておく、たわませておく感覚だと、実はこの方が腕と体が一体となって動きやすい。パッティングストロークをイメージしてもらうとわかるでしょうか」

「これに対し、左ひじを無理やり伸ばしてしまうと、切り返しの時に関節の動きに時間差が生まれやすいんです。ですが、少し曲げておくことで妙なねじれ、動きがなくなる。曲がったままの左ひじというのは、腕の余計な動きを抑えてくれるんです」

「それぐらい腕は何も意識して動かしていない。クラブはほとんど体の正面のみで動いています。アドレスで体の正面にあったクラブが、バックスウィングでそのまま右に行って、フォローでは左に行って、というだけのスウィング形態。これだけでスウィングを構築してます」

「体を非常にシンプルに使うことに長けていて、そして今の大型で慣性モーメントの高いヘッドを上手く扱えるスウィング、つまり、ヘッドにねじれるような動きを生じさせないスウィングと言えるでしょう。飛距離を多少犠牲にしても、コントロール性を重視したスウィングです」

ヘッドを走らせる動きは
パワーが乗らない

では、最後に中井プロからワンポイントレッスン!

画像: 体主体で振ると厚い当たりに(左)。手や腕を主体で振ると体のパワーが伝わらず薄い当たりに(右)

体主体で振ると厚い当たりに(左)。手や腕を主体で振ると体のパワーが伝わらず薄い当たりに(右)

「スピースは飛距離を多少犠牲にしていると言いましたが、それでも、余裕で300ヤード飛ばしてきます。ですから、決して飛ばない選手ではありません。逆に、腕と体が一体となって動くことで、十分な飛距離を得られると言ってもいいでしょう。腕を振ってヘッドを走らせようとすると、インパクトの前後でヘッドが急角度で動くので、当たりが薄くなるんです。スピースのように、手や腕は何もしない方が、厚い当たりで飛ばせます」

中井プロの「PGAツアー スウィング超解説」、次回もお楽しみに!

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