実用性の高い45インチドライバーの実現。もうひとつの技術的なポイントはシャフトである。クラブが長くなれば当然ながらスウィングウェートが重くなり、振り切れなくなってしまう・・・・。

ならばヘッド重量を軽くしてスウィングウェートを軽くすればいいじゃないか・・・・。そうすると今度はインパクトエネルギーが失われてしまう。そこで、シャフトの軽量化ということが出番になるわけだ。

μ240iのカーボンシャフトは、約50グラムに設計された。もともと、軽いカーボンシャフトを使うことで長尺化が可能になったわけだが、それにしても50グラムというのはかなり軽い。シャフトとしての必要な強度、硬度、トルク値などを満足させると、50グラムというのはほぼ限界と言っていい重量である。

画像1: 27年前に描かれていた飛びの未来図!その④
シャフトの軽量化は「50グラム」が限界だ

製法や構造などの問題をクリアし、軽いシャフトの開発は、ヘッドが大きくなってもスウィングウェートは従来と変わらず、したがって振りやすさも変わらないということになる。

ゴルフクラブの開発テストはいったいどんなふうにやっているのか。ゴルファーにとっては興味あるところだ。

一般によく知られているのは、ロボットマシンによる試打である。ところが横浜ゴムは、マシンテストは非常に少ないという。機械よりも人間、しかもアベレージゴルファーが実際に打ってみた結果を重視する。それも、できるだけゴルフ場のティグランドから打ってデータを収集するという方法をとっている。

これについて、プロギアの設計アドバイザーをつとめているクラブ設計家の竹林隆光氏は「非常に現実的な評価を重んじていますね。テスト方法もユニークで面白いと思う」と話していた。

画像2: 27年前に描かれていた飛びの未来図!その④
シャフトの軽量化は「50グラム」が限界だ

ユニークな例として、今回のモデルチェンジに際してシンガポールのコースでテストしたことがあげられる。気温差によるテスターのフィーリングの違いを調べるために、まず真冬の日本でテスト。その後、テスターも含めてまったく同じテストをシンガポールのゴルフ場で行っている。こうしたキメ細かさが、単なる話題性だけでなく実用の高さにつながっているのだろう。

基礎データの収集や耐久テストにはマシンも使う。でも、重視するのは一般アマチュアのテスト結果。恵まれたパワーと素質を持ったプロや一部のトップアマのためではなく、ごく一般のアマチュアゴルファーのためのクラブを開発しているのだから・・・・。

プロギアμ240は多くのアマチュアゴルファーが認めるトレンドセッターである。それが発売後3年を経てモデルチェンジされた。

メーカーに言わせると、モデルチェンジではなく「進化」「熟成」だという。

(1989年チョイスVol.49)

その①の記事はこちら↓↓
進化のキーワード「長尺と空力」。27年前に描かれていた未来図!①

その②の記事はこちら↓↓
27年前に描かれていた飛びの未来図!その②予想的中!1990年代には45インチが「標準」になる

その③の記事はこちら↓↓
27年前に描かれていた飛びの未来図!その③風洞実験でわかった!ヘッドスピードがアップする形状

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