2017年の女子ツアー「NEC軽井沢72」で目下賞金ランク1位のキム・ハヌルとのプレーオフを制し、4シーズンぶり3勝目を挙げた比嘉真美子。フル参戦した2013年に2勝を挙げたもの翌年からスランプに陥り、シード落ちのどん底から復活した新生・比嘉真美子のスウィングを、みんなのゴルフダイジェスト編集部のプロゴルファー・中村修が解説。

トップの右股関節の角度をキープ

プレーオフ1ホール目、ティショットでフェアウェイど真ん中をキープしたドライバーショット、シピン手前1.5メートルに着弾し、50センチの位置にピタリと止めたアイアンショット。完璧としか言いようのないショットをふたつ重ねた、比嘉真美子選手の見事な復活優勝でした。

切れ味抜群のアイアンと、出場選手中4位の飛距離。ショットで勝てる選手であることを証明した、そのスウィングを見てみましょう。

今大会でのドライバー平均飛距離は256.5ヤード。パーオン率は全体の2位と、ドライバー、アイアンとも素晴らしい数字を叩き出していますが、注目すべきはアドレスで作った右股関節の角度を切り返しまで変えない下半身の使い方。

トップでも切り返しでも右腰が伸び上がることがないため、前傾角度が保たれてミート率がよく、しっかりボールにエネルギーを伝えられています。

画像: トップで作った股関節の角度を保ったまま切り返す

トップで作った股関節の角度を保ったまま切り返す

コツは、切り返しの際に、トップで右足に寄せられた左のひざを、アドレスの位置に戻るように使うことです。右肩・右腰・右ひざなど、体の右サイドを動かすことで切り返してしまうと右足かかとが早くめくれ上がり、右の股関節が伸びて腰が前に出てしまいます。つまり、股関節の角度が変わり、前傾が起き上がってしまいます。

画像: トップからの切り返しは左ひざをアドレスの位置に戻す動作から始める

トップからの切り返しは左ひざをアドレスの位置に戻す動作から始める

比嘉のように切り返しで、ややがに股になるように左ひざを使うことで、股関節の角度が伸びる「エクステンション」と呼ばれる悪い動きを防ぐことができます。前傾キープはスウィングの七難を隠します。ぜひ、意識してみてもらいたいですね。

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