高重心設計で弾道が安定しやすい
2017年ダイヤモンドカップの逆転優勝が記憶に新しい片岡大育や、女子プロきっての飛ばし屋・渡邉彩香らが使用する「ブリヂストンゴルフ ツアーB JGRドライバー」をプロファイリングします。
クラブ設計家の松尾好員氏いわく、「クラブ重さは実測で293.8グラムと軽いですが、クラブ長さが実測で45.5インチとややなあいので、クラブの振りやすさの目安となるクラブ慣性モーメントが287万g㎠とやや大きくなり、ヘッドスピードが43m/sくらいのゴルファーがタイミング良く振れる設計となっています」。
また、松尾氏は「ヘッドはオーソドックスな丸型形状で、アップライトなライ角とフックフェースで、つかまった球を打てるイメージが出ています。スウィートスポットが高い高重心設定なので、適度なスピンが入って弾道が安定しやすくなっています」と分析する。
スライスが多い人にとっての“お助けクラブ”
では実際に、10.5度で標準のSRシャフトの試打クラブを打った感想を聞いてみよう。
松尾氏は、「シャフトはかなり軟らかめの設定で、ヘッドスピードが38m/sくらいのゴルファーでも扱えそうです。リアルロフト角が大きく、高重心でスピンも入るので、高弾道でキャリーが出やすくなっています。また、フックフェースと最近のクラブの中ではヒール寄りの重心位置で球にドロー回転がかかりやすく、球をつかまえやすくなっています。普段はスライス系弾道で、球をつかまえて飛ばしたいと思っている人にはいいと思います」と言う。
いっぽうの堀越良和プロは、「操作性を感じさせるヘッドで、男子プロが使用するのも納得できます。打ってみると弾き感が強く、高初速・高弾道で力強い球が飛んでいきます。また、フェースが自然にターンするので、右に行く要素が少なく、つかまって飛びます。代々のJGRを打ってきましたが、オフセンターヒットに一番強いモデルで、芯を少し外しても飛距離が落ちにくくなっています」とのこと。
また、最後におすすめのゴルファー像として堀越プロは、「スライスが多い人にはお助けクラブとして重宝し、長く使えるクラブだと思います」と教えてくれた。
さらに詳しいクラブ計測データは、週刊ゴルフダイジェスト2017年10/24号「ギアプロファイリング」をチェック!