2017年のダンロップフェニックス2日目を終えて首位とは1打差の2位タイと、ゴルフファンの期待通りに上位でプレーする松山英樹。活躍の背景には、手応えを感じているというスウィング改造の影響があるという。初日のプレーをウォッチした月刊ゴルフダイジェストのツアー担当“ケンジロウ”がレポート!

ブルックス・ケプカと松山英樹のインパクト音は“別格”だ

こんにちは、ケンジロウです。久しぶりに松山君のプレーを観てきました。もちろんテレビでは見ていますが、生で見るのは2017年7月の全英オープン以来です( ..)φメモメモ

1イーグル、3バーディ、1ボギーのトータル4アンダーで、「そんなに悪くないスコアかな」(松山英樹)という結果で初日をスタートしました。

画像: 1イーグル、3バーディ、1ボギーのトータル4アンダーの4位タイで初日をスタート

1イーグル、3バーディ、1ボギーのトータル4アンダーの4位タイで初日をスタート

練習ラウンドでは調子が悪そうな仕草をみせたり試合前日のプロアマでは思うようなショットができていなかったみたいですが、試合が始まるとしっかりと帳尻を合わせてくるのが凄いですよね((+_+))

久しぶりに彼のスウィングを見ましたが、何が凄いって、やはりインパクトの音ですよね。今回のフィールドの中で松山とケプカのドライバーのインパクト音は別格。恐怖すら覚える金属の割れるようなバチーンという音が静寂な松林のコースの中で響いています。

画像: 松山のドライバーのインパクト音は別格だ

松山のドライバーのインパクト音は別格だ

初日の松山のラウンドを観戦しにきていた女子プロゴルファーの川原由維(テンガロンハットでお馴染み)に言わせれば「松山君のあのインパクトの音ヤバいですね。大型ヘッドでシャンクすれすれのところで打っている感じの音ですよ」と大興奮。「抑えたスウィングをする選手が多い中で、躊躇なく振りきっているのがやっぱりすごいですよね」と付け加えていました。

実は松山英樹、試合前の会見で「ドライバーもアイアンもパットもすべてを改造している」と話していましたが、それを聞いたときに、「えっ!? ほんと? どこが?」と思ってしまったほど、彼のスウィングは見た目であまり変わっていませんでした。

より飛距離を出すために変えているということでしたが、いったいどこをどういじったのか、さっぱりわかりません(言われて注目してみたら若干スタンスの内股感が減ったかな……、そしてドライバーで気持ち前より左足体重で構えているように見えますね)。

ただ、その改造は上手くいっているようで、「ドライバーに関しては良い形で来ているかな」と初日のラウンド後の会見で語っていました。実際に初日はドライバーを多用していて、しかも飛距離&方向性も申し分なく、手を離すシーンはほとんどありませんでした。

4番ホールでは選手の中で3番目に飛ぶ299ヤードを記録。一緒に回っているジャンボ尾崎を50ヤード近く、宮里優作を20ヤード近くオーバードライブしていました( 一一)

画像: 世界基準のプレーをみせた松山

世界基準のプレーをみせた松山

改造の話を聞いて、以前松山英樹の連続写真の解説の際、佐藤信人プロが語った言葉を思い出しました。

「ほとんどのプロゴルファーはスウィングの癖をもっていますが、アダム・スコットみたいにいわゆる教科書通りの癖のない選手もいる。松山君もどちらかというとそっちのタイプですよね。パーツ、パーツが非常にオーソドックス、グリップもスクェア(ウィークに近い)だし、プレーンも非常にキレイ。デビュー当初よりちょっとだけレイドオフ(トップでシャフトがターゲトラインの左を向く)になったかなと思うけど、ほとんど教科書通りで彼は変則な部分がないんです。

フェードヒッターと言われるけど、実際フェードを打っているのかドローを打っているのかわからないぐらいですからね。長い目で見るとやはり彼のような癖のないスウィングのほうが良い。調子が悪くなってくるとその癖をいじりたくなりますからね。僕もスウィング中に沈み込む癖があって、調子のいいときはそれを上手くいかしてスウィングしていたんですけど、成績が落ちた時にそこをいじりだしたんですね。そこからドツボにはまってしまった。松山君の強みはまさにその部分で、スウィングの土台になっているベースは変えず、マイナーチェンジを繰り返して、細かい味付けを加えているわけです」(佐藤)

画像: スウィング改造に手ごたえを感じたようだった

スウィング改造に手ごたえを感じたようだった

思えば松山英樹という男はスウィングおたく、ギアおたくと言っていいほどゴルフのスウィングやギアのことを研究しています。YouTubeでスウィング動画を見たりゴルフ雑誌を漁ったりしては新しいことに取り組んでいます。

グリップ交換をしたこともないようなクラブに無頓着な若手プロなども最近はいますが、松山はどちらかというと昔ながらの古風なプロかもしれませんね。その点ではクラブを四六時中いじっているジャンボさんと似ているかもしれませんね!(^^)!

松山は初日のラウンドのあとも片山晋呉のところに行ってパットの教えを乞うシーンも見られました。いかにも彼らしいですよね。

「なぜヒデキにはコーチがいないんだ」と以前外人記者に聞かれたことがありますが、上記したようにコーチを付ける必要がないぐらい自分に必要なものを本人が一番わかっているというこに尽きると思います。

2日目を終えてトータル8アンダーの2位タイ。日々強くなっている松山英樹をしっかりと目に焼き付けておきたいですね。

写真/有原裕晶

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