最終戦までもつれ込んだ2017シーズンの賞金女王争いは、鈴木愛が逃げ切り幕を閉じた。鈴木といえば小柄な体で積極的にピンを攻める攻撃的なアイアンに、平均パット1位のパッティング巧者、暗くなるまで練習する練習の虫としても有名なところ。彼女が賞金女王になれた理由、そして躍進を支えたクラブ選びについて、鈴木の契約するクラブメーカー「ピンゴルフジャパン」ツアー担当の浦山康雄さんに聞いてみた。

サポートする選手の活躍が一番の醍醐味

――鈴木愛プロの賞金女王戴冠おめでとうございます。賞金女王にまで上り詰めた要因は、どのあたりにあったのでしょうか。

ありがとうございます。鈴木プロは練習の虫と言われていますが、それは(プロとして)ある意味当たり前のこと。でもその当たり前のことができないプロもいます。地道な反復練習を繰り返して技術を積み重ねることができる選手ですね。

負けん気が強く、悔しいという思いをモチベーションにしっかり練習を積み重ねられる、努力に勝る天才なしというタイプ。なんとかその努力が報われるようにサポートするのがクラブメーカー担当者の役目です。

画像: 最終戦のリコーカップでウィニングボールを受取る浦山康雄さん(写真右)

最終戦のリコーカップでウィニングボールを受取る浦山康雄さん(写真右)

――シーズン中、クラブセッティングに変化はありましたか?

女子ツアーは試合数も多く、シーズンは長いです。海外の試合も含めるとかなりタフな仕事だと言えます。なので、クラブセッティングはコースや体調などで変えることもあります。ただ、シーズンを通してアイアンは「i200」を使用しました。

ドライバーに関しては、(7月に発表の)G400ドライバーを全英女子オープン(8月)でほぼぶっつけで使い、感触はよかったものの、ひざの痛みなどもあり、帰国後しばらくは前モデルのGドライバーに戻しました。10月終わりの三菱電機レディスから再びG400に変えたことで、ランも出て、2打目で積極的にピンを狙えるようになりました。

基本的には、フィーリングよりも結果というか、計測器を使ってどんな球が出るかを重視したクラブ選びが特徴的ですね。

――パター巧者として知られますが、パター選びに関してはどうですか?

パターは基本的にはいわゆるピン型を使っていますが、ストロークの軌道が悪くなって調子を崩したときには、センターシャフトなど、違うタイプのもので調整することもあります。

――ツアー担当者として一番の醍醐味は?

やはり契約選手の活躍が一番の醍醐味ですね。選手の体調や調子の良し悪しを見極めたり、遅くまで練習している選手と同じ時間を過ごして、どんなセッティングにすれば成績が出せるのかを考えたり。それで活躍してくれると本当に嬉しいですね。

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