冬になると、とたんにアイアンが当たらなくなる。ドライバーは好調なのに、セカンドでミスを濃く返すという魔のスパイラルが待っている。芝が枯れてペタペタ。おまけに、寒くて体が動かない。そんな厳しい状況でも、2オン力を確実にアップさせる方法がある。2006年の「アサヒ緑健よみうり」で優勝を挙げたこともある市原建彦プロに教えてもらおう。

冬は払い打ちが断然やさしい

ゴルフダイジェスト編集部(以下GD):芝が枯れると、アイアンが全く当たらなくなります。

市原建彦(以下市原):インパクトがとてもシビアになりますからね。ほんの少しでも噛むと、もうアウトです。

GD:そうなんです。夏は普通に打てるんですけどね。

市原:夏の芝は腰があって、ボールを支えています。フェアウェイでも、いわば低くティアップした状態と同じなんです。ですから、手前から噛み気味に入っても、そこそこ当たるんです。

GD:自分で気づかないままダフリ気味に打っていたんですね。

市原:冬になるとアイアンが当たらないなら、その傾向がありますね。実はプロは、枯れ芝も上から打つんです。でも、上から打つとインパクトが“点”になってしまうので難しい。冬にアイアンが当たらなくなる人は、“横から払い打ち”、これが鉄則。

画像: 枯れ芝は「上」からではなく「横」から払い打つのがナイスショットのコツだ

枯れ芝は「上」からではなく「横」から払い打つのがナイスショットのコツだ

GD:“枯れ芝は上から”、がセオリーかと思いました。

市原:横から払い打つほうが、インパクトが“ゾーン”になるので、たとえミスしても許容範囲は大きいんです。

GD:冬の枯れ芝は横から払い打つのがいいんですね。

市原:そうですね。実際に横から払い打ってみた、僕のインパクトを見てください。

画像: この季節意識するのは“左軸”と“コンパクト”

この季節意識するのは“左軸”と“コンパクト”

GD:これは、まさにジャストインパクトですね。

市原:見てほしいのは、頭の位置と上体の傾き、ボールの位置などでしょうか。上体は少し右に傾いて頭がボールよりも右にあります。そして、ボール位置は左股関節の真下です。

GD:なるほど。

市原:おすすめしたいのは、コンパクトな振り幅で、左股関節で体をターンさせる、この打ち方なんです。プロがよく使う“ライン出し”に近く、インパクトが安定する、ミート率を重視した打ち方です。

画像: ヘッドの最下点を安定させるため、スウィング軸は左。左軸で構えたら(写真左)、左足にかかる荷重はそのままで、上体だけわずかに右に倒す(写真右)

ヘッドの最下点を安定させるため、スウィング軸は左。左軸で構えたら(写真左)、左足にかかる荷重はそのままで、上体だけわずかに右に倒す(写真右)

この記事は、週刊ゴルフダイジェスト2018年2/6号の特集「磨こう! 冬の2オン力」の一部を抜粋したものである。本誌ではさらに詳しい打ち方の説明がされているので、冬ゴルフでスコアを崩したくない人は、必読だ。

写真/増田保雄

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