2018年2月3日に東京・銀座で行われた青木瀬令奈と岡村咲のゴルフイベント「バレンタインGOLF」。終始和やかな雰囲気で行われたこのイベントの最後、体調不良によりレギュラーツアーを休養している岡村咲が語ったのは、壮絶な闘病生活と1年だけでいいからツアーに戻りたいという切実な願いだった。

重度の食物アレルギーに加え、日光アレルギーも発症した

重度の食物アレルギーによる闘病生活でツアーへの出場を休養していた岡村咲が、2018年2月3日に都内で行われたイベントに参加。同級生で学生の頃から仲が良い青木瀬令奈とファンとの時間を楽しみ、軽快なトークと元気な笑顔を見せてくれた。シミュレーションゴルフを使ったアトラクションでは休養していたとは思えないほどの豪快なスウィングを披露。

私生活では2017年に結婚もし、体調も順調に戻っているように見えたが、イベントの最後を締める挨拶で岡村が話したのはつらい闘病生活についてだった。

画像: 2015年4月の大会の写真。花粉によるアレルギーもあるためマスクは欠かせなかった

2015年4月の大会の写真。花粉によるアレルギーもあるためマスクは欠かせなかった

2015年夏から食物アレルギーが酷く食事が取れず、栄養失調になり点滴を打ちながらツアーを回っていたこと。その後、食べるのが怖くて拒食症となり、生きることだけで精一杯だったこと。さらに、プロゴルファーでありながら、日光過敏という日光に対するアレルギー症状までもが出てしまったこと。

「自分の身体と向き合うために休養をして、食事の面でのアレルギー治療に専念した結果、食に関しては改善が見られるようになりました。たまごも1日ひとつなら食べられるようになったんですよ! でも、日光過敏はややこしくて。難病の可能性があったんです。30年前はこの難病にかかると5年しか生きられないって言われていて、悪くなると腎臓移植に感染症も。今は薬もあるし医療も進んでいますからね。でも、治る病気ではないそうです」

ファンを真っすぐ見つめ、話し続ける岡村。

画像: 約3時間のイベントを1日で2回こなした岡村咲

約3時間のイベントを1日で2回こなした岡村咲

「病院の先生に『ツアーに戻れますか?』って聞くと無理です、って言われるんですよね。だからちょっと言いかたを変えてみたんです。『1年だけツアーに戻りたい』って。そしたら先生も行けるかもしれないって! 今はセーブしている時期だから、いつ戻れるとは言えないんですけど……。1年間だけでも復帰して、ツアーを盛り上げたいって思っています。同級生(青木瀬令奈)のふたりで、優勝争いするところを見せたいと思っています」

学生の頃には競技で青木瀬令奈とよく優勝争いをしていたという岡村。そんな思い出話を織り交ぜつつ、最後はこう締めた。

「私が戻るまで、瀬令奈プロをよろしくお願いします。私だって鍛えているから、少々のことではへこたれませんよ!」

病気を嘆くでも恨むでもなく、現実を受け入れた上で目標を立てる。そんな岡村の強さはファンの心にも届いたことだろう。そして、1年間だけでもツアーに戻ると言い切った岡村を、ツアー担当として待ち続けたいと思う。

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