2週連続で出場したザ・ホンダクラシックを12位タイとまずまずの順位で終え、マスターズに向けて順調に調整が進んでいるように見えるタイガー・ウッズ。マスターズではグリーン上が勝負のカギとなるが、タイガーのパッティングの調子はどうなのか。ゴルフスイングコンサルタントの吉田洋一郎がタイガーの元パッティングコーチ、マリウス・フィルマルターに聞いた。

「ストロークを考えなくていい(技術的に最高だから)」のがタイガーの強み

吉田:復帰後のタイガーのパッティングはかなり改善しているように感じましたがあなたから見てどうですか?

マリウス:タイガーはコースから離れていた時間を取り戻しましたね。完全とは言えないものの、かなり昔の良かったころに戻っています。タイガーは私が今まで教えてきた選手たちの中で、技術的に最高のパット・ストロークをするだけでなく、その動きには常に一貫性があります。 それにより、ストロークを考えずにパターのラインとスピードをコントロールすることに集中できます。技術的には問題ないので、タッチなどの感覚の部分を調整すれば最高の状態になるでしょう。

画像: タイガー・ウッズの元パッティングコーチ、マリウス・フィルマルタ―

タイガー・ウッズの元パッティングコーチ、マリウス・フィルマルタ―

吉田:単刀直入な質問です。タイガーは2018年のマスターズで勝てると思いますか?

マリウス:タイガーがグリーンジャケット4着を所有していて、マスターズでプレーした20回のうちに9回トップ10で終えたことを忘れてはいけません。 彼は平均70.86という一番打数の少ない得点のレコードを保持し、プロのゴルファーとして初めて挑んだマスターズをー12ストロークで勝利しました。 それは彼がオーガスタとどれだけ相性がいいかを明確に示しています。

オーガスタナショナルGCは彼のプレースタイルに合っていますし、彼はオーガスタで勝つために必要なものを知っています。 PGAツアーの勝者たちには、プレースタイルに合ったコースで勝つことができるという共通点があるんです。

タイガーは2005年以来マスターズで勝っていませんが、彼はそのことによって過小評価されることはありません。 ラスベガスのブックメーカーはタイガーに16倍のオッズをつけています。一方ディフェンディングチャンピオンのセルヒオ・ガルシアは50倍です。これは妥当だと思いますよ。

オーガスタは大胆さと勇敢さを求め、タイガーはその二つを持っている

吉田:マスターズで勝つためにカギになってくるのはパッティングだと思いますが、タイガーがオーガスタを攻略するためのポイントはどのようなものでしょうか?

マリウス:パッティングはオーガスタでの勝利に重要な役割を果たしており、タイガーはおそらくこれまでオーガスタでプレーした中でも最高のパットをするプレーヤーでしょう。 彼は他の選手よりも、トーナメントに勝つためのクラッチ(勝負を決める)パットを数多く行っています。

画像: 2週連続で出場するなど体の復調に加え、ショットやパットのパフォーマンスも向上してきている

2週連続で出場するなど体の復調に加え、ショットやパットのパフォーマンスも向上してきている

タイガーはまた、オーガスタのグリーンで戦ってきた長年の経験を持っており、それによってグリーンのニュアンスを理解し、読むことができます。 オーガスタのグリーンはテクニックの不足やプレーヤーの不安を暴き、傷口を拡げていきます。 逆にオーガスタのグリーンは大胆さと勇敢さに対して報酬を与えるのですが、タイガーはそのどちらも持ち合わせています。

2017年のタイガーの復帰時から、タイガーの復活を信じ続けていたマリウス。間近でタイガーの凄さを見ていたマリウスだからこそ、完全復活に対して疑いがないのかもしれません。マリウスの予想通り、今年のマスターズでタイガーがオーガスタを攻略するストーリーが見られることを期待したいと思います。

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