4月上旬にツアーで一足先にお目見えしているオデッセイの最新モデル「オー・ワークス ツアー」。試打したプロたちの中には即実戦投入を決めた選手もいるほど“仕上がりが最高”と発売前から評判は上々。そこで、みんなのゴルフダイジェスト編集部員でプロゴルファーの中村修がヘッド違い・ネック形状違いの全6種類を徹底試打! 「これはいい!」と絶賛したパターはどれだ!?

想像以上に転がって打感が異様に軟らかい「オー・ワークス」のツアーモデル

パットイズマネーと言われるほど、プロゴルファーにとってパターはとくに大切な商売道具のひとつ。そんな重要なギアを試打して即実戦投入するプロがいたということで、オデッセイから発売される最新モデルの「オー・ワークス ツアー」は大きな注目を集めている。

オー・ワークスといえば、フェース面に配されたマイクロヒンジインサートの効果により、インパクトと同時にほぼスキップすることなく回転するのが特徴。端的に言って、「ものすごく転がりの良いパター」として人気を集めたモデルだ。

ショートしたかなと思っても球足が伸びてカップまで届いてくれる感覚があり、もうひとつの大きな特徴としては打感・打音の心地いい軟らかさもある。インパクトのフィードバックが手に伝わってくるから距離感が合いやすいという特性をも持っているわけだ。

画像: これがシルバーと赤の新モデル全ラインナップ

これがシルバーと赤の新モデル全ラインナップ

今回、そのオー・ワークスにより精密な仕上げを施したツアーバージョンとして発売されるのは「#2(ナンバーツー)」と「ダブルワイド」というブレードタイプ、「R-RINE S(アールラインエス)」と「R-BALL(アールボール)」というマレット型。そして「ダブルワイド」と「R-BALL(アールボール)」の2種はネック形状がショートスラントネックとベントネックの2種類が展開され、全6種のラインナップがそろう。

そして、そんななか全種をテストしたプロゴルファー・中村が、「これは気に入った!」と叫んだのが従来のオデッセイのパターに同じ形状が存在しないニューモデル“ダブルワイド”だ。

画像: ブレードとマレットの“いいとこどり”を狙って成功している「オー・ワークス ツアー ダブルワイド」

ブレードとマレットの“いいとこどり”を狙って成功している「オー・ワークス ツアー ダブルワイド」

「新しいシリーズですね。見た目は名前の通り、普通のブレードタイプのソール幅をダブル(2倍)にしたようなイメージで、幅広いです。パターを水平に置くとフェースが空を向くフェースバランスに近いため、基本的にはオートマチックに真っすぐ動かしやすいパターです。マレットタイプの丸いヘッドよりもシャープさがありますし、ヘッドの幅でラインをイメージしやすくなるからヘッドを真っすぐに動かして『レール』をイメージしやすいのが面白いですね」(中村)

画像: ヘッドの幅の「レール」をイメージして打てる

ヘッドの幅の「レール」をイメージして打てる

要するに、マレットのやさしさと、ブレードのシャープな見た目を両立させたモデルということで、意外とありそうでなかった形状だ。「真っすぐ引いて真っすぐ打ち出したい人で、マレットタイプなどの丸いモデルが苦手な人にピッタリ」(中村)という、かゆいところに手が届く一本と言えそう。

このパターには、もうひとつ、ショートスラントネックを採用したモデル“ダブルワイドS”がある。パター好きのゴルファーなら先刻ご承知の通り、世界的にブームになっているネック形状である。

「ダブルワイドSは、ダブルワイドがオートマならば、セミオートマタイプですね。ネックをショートスラントにすることでブレードタイプの操作性をプラスしたというイメージでしょうか。ロングパットでは操作性のよさ、ショートパットではフェースバランスのヘッドの直進性を感じられる、さらにいいとこどりの1本だと思います。今回、すべてのラインナップを試打しましたが、自分のイチオシがこれでした」(中村)

画像: ショートスラントネックを採用することブレードの操作性をプラスしたダブルワイドS

ショートスラントネックを採用することブレードの操作性をプラスしたダブルワイドS

ダブルワイドとダブルワイドSの違いは見た目だけでなく操作性にも及んでいる。それは、両者を水平な台の上に置くとよくわかると中村は言う。もうひとつ、完全なるブレードタイプの“#2”も合わせ、3本を比較してみたのが、次の写真だ。

画像: 左からクランクネックのブレードタイプである#2、ショートスラントネックのダブルワイドS、ベントネックのダブルワイド

左からクランクネックのブレードタイプである#2、ショートスラントネックのダブルワイドS、ベントネックのダブルワイド

ダブルワイドSのフェースの傾きはほぼブレードタイプの#2と同じ。ベントネックのダブルワイドは、フェースが他の2モデルよりも明らかに上を向いている。これは、ダブルワイドはフェースの開閉を他の2モデルに比べるとしにくいということ。ダブルワイドSは操作性が高く、ダブルワイドは直進性が高いと言い換えてもいい。どちらが正解ということはないので、自分のストロークタイプや、プレースタイルに合わせて選びたい。

また、カラーリングに関しては、「グリーンの緑に対し、赤は相反する色なのでシルバーのヘッドと比べると置いたときにヘッドがはっきりと見えます。ヘッドの質感の違いから、打感まで違うように感じますね」(中村)とのこと。とはいえ、こちらは好みで選んでしまってOKだという。

画像: 赤とシルバーが選べる(写真はともにダブルワイドS)

赤とシルバーが選べる(写真はともにダブルワイドS)

さらに操作性を重視したいのであれば、ブレードタイプの#2の出番だ。

画像: ブレードタイプで操作性が高い「オー・ワークス ツアー#2 シルバー」。マニュアル感覚で打ちたい人向けだ

ブレードタイプで操作性が高い「オー・ワークス ツアー#2 シルバー」。マニュアル感覚で打ちたい人向けだ

「見た目で言うと、コンパクトなヘッドとクランクネック形状が操作性を高めていますね。なので自分で操作するマニュアル感覚で打ちたいタイプの人には抜群にマッチすると思います。重心が高いのでハンドファーストでダウンブロー気味にアイアン感覚で打つ人にもオススメできると思います」(中村)

反対に、もっとやさしさやストレート・トゥ・ストレートな軌道でストロークすることを重視するのであれば、大型マレット形状がいい。もっともやさしさを感じられるのが、「R-LINE S(アールラインエス)」だ。

画像: 慣性モーメントが大きく、ストレート軌道で真っすぐ打ち出すことができる「オー・ワークス ツアーR-LINE S」。オートマチックに打ちたい人に向いている

慣性モーメントが大きく、ストレート軌道で真っすぐ打ち出すことができる「オー・ワークス ツアーR-LINE S」。オートマチックに打ちたい人に向いている

「素振りをしただけでもよく分かりますが、これは6種の中でも一番の低重心モデルですね。ストロークしたときにグリーン面のすれすれを這うように動くイメージで、ヘッドの直進性が一番に感じられますね。低重心なので、重心よりも上で打ちやすく、その結果転がりの良い球が打ちやすいように感じます」(中村)

オー・ワークス ツアーの中で、もっとも「パットに苦手意識を持つ人」に向くのがこのR-LINE S(アールラインエス)だという。

大型マレットタイプはもうひと形状用意されている。ダブルワイド同様のニューモデル「R-BALL(アールボール)」がそれだ。その特徴は見ての通り。オデッセイの大ヒットパター「2ボール」の進化形といおうか、「1ボール」といおうか、ともかく独特の形状をしているが、打ち心地はどうか。

画像: ボールの残像が重なるようにストロークすると真っすぐにストロークできるR‐BALL(アールボール)

ボールの残像が重なるようにストロークすると真っすぐにストロークできるR‐BALL(アールボール)

「このR-BALL(アールボール)は2ボールの形状ながら、クラウンのボールのマークが後方にひとつになっていますね。実際のボールの位置にこのクラウンのボールのマークが重なるようにストロークするとフェースを真っすぐに動かすことができて方向性が安定します。これも先ほどのR-LINE S(アールラインエス)と同様オートマチックなパターと言えそうです」(中村)

画像: ソールはくりぬいてあり軽量化、その分の重量をソール後方のウェートとして設置。重心を深くしてミスヒットに非常に強い特性を持つR-BALL

ソールはくりぬいてあり軽量化、その分の重量をソール後方のウェートとして設置。重心を深くしてミスヒットに非常に強い特性を持つR-BALL

「また、重心深度を深くしているのでトウ側やヒール側のミスヒットにすごく強いです。トウ側でミスヒットしたときには当たり負けをして思った以上に転がらないことが多いのですが、このモデルでは方向性も距離感もズレることなく狙ったところに転がっていってくれます。ソールをくり抜いていることで少し高めの打音も感じられます」(中村)

このR-BALLには、ダブルワイド同様、ショートスラントネックを採用したR-BALL S(アールボールエス)も存在する。

画像: 左が「R-BALL」、右が「R-BALL S」

左が「R-BALL」、右が「R-BALL S」

「R-BALL(アールボール)のネックをショートスラント化し操作性をプラスしたモデルがR-BALL S(アールボールエス)です。R-BALL(アールボール)同様ウェートを目一杯後方に設置して重心深度を深くすることでミスヒットには非常に強いと思います。芯を外しても当たり負けせずにボールを真っすぐに転がしてくれますよ」(中村)

画像: 芯を外しても当たり負けせずに狙ったラインに距離の落ち込みも最小限に転がしてくれる

芯を外しても当たり負けせずに狙ったラインに距離の落ち込みも最小限に転がしてくれる

ということで、このR-BALL(アールボール)は「大きなヘッドのパターを使い慣れていたり、2ボールを愛用していた人で真っすぐにストロークしたい人、また、パッティングで芯をはずしてミスヒットすることが多い人」にぜひ試してみてほしいモデルだという。ダブルワイドと並び、オーワークス ツアーの“もうひとつの顔”になりそうだ。

画像: ダブルワイド同様、R-BALLも「S」のほうがフェース面の傾きは大きい(=比較した場合操作性が高い)

ダブルワイド同様、R-BALLも「S」のほうがフェース面の傾きは大きい(=比較した場合操作性が高い)

というわけで、オー・ワークスならではの異様なまでの転がりの良さと打感の良さはそのままに、高級感あふれる仕上げと、新たな魅力的な形状が加わった「オー・ワークス ツアー」は、オデッセイのパターならではの高機能を随所に感じるモデルに仕上がっていた。

プロたちも続々実戦投入しているというこのパター、ぜひ、読者のみなさんもテストしてみてもらいたい。

撮影/有原裕晶、協力/ニュー南総ゴルフ倶楽部

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