ザ・プレーヤーズ選手権が盛況のうちに幕を閉じるなか2009年の全米オープン覇者、ルーカス・グローバーの妻がDV(ドメスティックバイオレンス)で逮捕という衝撃のニュースが飛び込んできた。夫の不甲斐ないプレーに激怒した妻による暴力と暴言で逮捕騒動に発展したが、ゴルフ界の騒動の歴史を振り返るともっと上がいた。

お騒がせプロといえばジョン・デーリー

911(日本でいう110番)に通報したのはグローバーの妻クリスタさん本人。「義理の母に暴力を振るわれた」という内容だったが、のちのグローバーの証言で真っ赤な嘘だったことが判明した。

大会3日目に「78」を叩きセカンドカット(最下位の賞金は払われるが最終日には進めない)された夫へ怒りが爆発したクリスタさんは「負け犬」と罵り暴力を振るうと義母にも怪我を負わせ駆けつけた警察に逮捕された。

翌日には2500ドルを支払い釈放されたが“この妻凶暴につき”を地でいくクリスタさんは以前もグローバーや義母にDV行為をしていたという。

しかしゴルフ界にはもっと凄い修羅場をくぐり抜けてきた猛者がいる。ご存知ジョン・デーリーだ。4度の結婚と離婚を繰り返し目下5番目となるべく人と婚約中。

最初の結婚は大学を中退しプロに転向した87年、デーリー21歳のときだった。お相手はモデルで裕福な家庭のお嬢様。しかし当初はツアー出場権がなくゴルフで苦戦する夫と喧嘩が絶えず90年に離婚と相成った。

わずか2カ月後には2度目の結婚をするのだが今度の妻は当初デーリーに伝えていた年齢より実際には10歳年上でおまけに前夫との間に13歳の息子までいた。92年のクリスマスパーティで起こった壮絶な夫婦喧嘩はいまでも語り草になっている。

デーリーはテレビをぶち壊し、壁に穴を開け、妻を引きずり回すなど暴力三昧で逮捕された。それ以前からアルコール依存症が取り沙汰されていたが、91年の全米プロゴルフ選手権で初優勝にしてメジャーチャンピンになった直後だけにイメージは地に堕ちた。

95年に離婚が成立したが、そこで懲りないのがデーリー。同年、3度目の結婚。周囲が懸念した通り夫婦喧嘩が絶えず4年で破局。

そして4番目の妻が凄かった。99年にデーリーと同じくアルコール依存症から脱却を図っていた彼女と出会ってわずか2カ月でプロポーズ。ところが婚約してほどなくデーリーの飲酒癖が再発し喧嘩が日常茶飯事に。あるときはRV車(デーリーは移動に大型RV車を利用している)から彼女の服をすべてハンバーガーチェーン店の駐車場にぶちまけ警察のお世話になった。

さらにデーリーは妻がいながら25歳の女性との間に息子(ジョン・パトリック・デーリー二世)を成し離婚するのだが、4番目の妻と妻の両親は違法賭博場の営業と麻薬組織との関わりの疑いで逮捕されていたというのだから驚く。

画像: デーリーは現在もチャンピオンズツアーで活躍中(写真は2017年のJAL選手権 撮影/姉崎正)

デーリーは現在もチャンピオンズツアーで活躍中(写真は2017年のJAL選手権 撮影/姉崎正)

結局一児をなした女性と5度目の結婚には至らず、現在彼はアンナ・クラダキスさんという女性と婚約中。フーターズ(レストラン)の元PRディレクターの彼女はお互いを“ソウルメイト”といってはばからない。

52歳になったデーリーは度重なる不祥事にもめげず現在チャンピオンズツアーで活躍中だ。チャリティ活動にも熱心で元祖飛ばし屋として人気を博している。ちなみにギターが趣味でウィリー・ネルソンらをゲストに迎えたアルバム“マイライフ”を含む2枚のCDをリリースしている。いやはや彼の生き様はグローバーの騒動など吹き飛ぶ“マイライフ(人生)”である。

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