「ツイスト打法」で300ヤード以上飛ばす“雑巾王子”こと武市悦宏は、腹筋を使うと飛距離が伸びるという。腹筋がスウィングにもたらす効果について、自身の著書「オレって、こんなに飛んだっけ?」からご紹介。

インパクトで腹に力を入れると“でら”飛び間違いなしだよッ

加圧とかピラティスとかヨガが流行る前は、マシントレーニングがオシャレ男の嗜み。当然僕もモテたい一心で一瞬だけ筋トレに励んださ。筋肉痛になることで、がんばっている自分を再確認し満足していた。努力の甲斐あって腕や胸が気持ちモリモリになった気がしたけど、残念ながらスコアがまとまる、飛距離が伸びる、といった効果は得られなかった。

途端につまらなくなったので、ゴルフを辞めてジャニーズにでも入ろうかと思ったわけよ、マジで。モテ男といえばジャニーズだからね。でも、待てよ。ジャニーズに入るにはバク転ができなきゃいけない。ということは、まずバク転の練習から始めるか!

カンのいい方はお気づきと思いますが、それ以前に顔とか年齢とかが全然対象外なんだけどね。僕の辞書に「常識」という文字はないのであしからず。

ゴルフ場で一番安全な場所を考え、最初はバンカー内で練習した。運動神経には自信があったので、楽々できると思ったんだけど、案外てこずった。同僚にサポートしてもらい300回はトライした。

次の日、味わったことのない筋肉痛がキターッ! 特にお腹。反り返るから背筋を使うと思いきや、脚を引き寄せて跳ね起きるときに腹筋を目いっぱい使うんだよね。人生でこんなに腹筋を酷使したのは初めて。歩けない、笑えない、トイレで踏ん張れないの3重苦よ。でも僕はドMなので、めげずに練習を繰り返した。その間、ゴルフはそっちのけさ。

苦節5日。ついに僕はアイドルの資格を手に入れた。よしよし、あとはジャニーズからのスカウトを待つのみ。そうなると、しばらくゴルフともおさらばなので、最後に1発打っておくか、と5日ぶりにドライバーを振ってみた。

ややや! 驚いたね。スウィング改造したわけじゃないのに、飛距離が“でら”伸びているのだ。

5日前と違うところといえば、バク転の練習で腹筋を使うコツを覚えたこと。そう、飛距離を伸ばすには腹筋が必要だったのだ。僕の解釈によると、インパクトで腹にチカラを入れると、上体が伸び上がらないから、カラダの正面でブッ叩ける。すなわち、チカラをロスすることなく球に伝えることができるのだ。

画像: インパクトで腹筋に力を入れることで上体が伸び上がらなくなり、体の正面で叩けるようになる

インパクトで腹筋に力を入れることで上体が伸び上がらなくなり、体の正面で叩けるようになる

逆に、腹筋を使わないとインパクトで前傾が崩れ、カラダが浮き上がる。これが振り遅れの原因というわけだ。

よく腕力で飛ばそうとする人がいるけど、それは確実に間違い。飛ばしたければ、腹筋を使うに限る! でも、プロレスラーみたいにバキバキにする必要はないよ。今ある筋肉を意識して使うだけで、自分史上サイコーの飛距離を得られるはず。お腹を押し込むように意識するだけだから簡単でしょ。

「オレって、こんなに飛んだっけ?」(ゴルフダイジェスト新書)より ※一部改変

撮影/姉崎正

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