クラブを酷使するプロと違って、我々アマチュアの使用頻度を考えるとそこまで頻繁に交換する必要はないと思われるが、使ううちに溝がへたってくる気がするのがウェッジの悩ましいところ。では、ウェッジの替え時はどのように見極めればいいのだろうか?

意外と知らない! ウェッジのスピンは溝によるものではない

14本のクラブの中で、一番過酷な環境で使われるクラブがサンドウェッジだ。バンカーや深いラフ等、ボールとフェースの間に異物が挟まる機会が多いのがその理由。またアプローチなどでも使用する人が多く、使用回数も他のクラブと比べて多いのも理由のひとつに挙げられるだろう。

ウェッジは、限りなくピン(カップ)に近づける役目を持つ。ごく狭いエリアを狙わなければならないクラブだ。その役目を果たすのに重要なのがスピン性能。そのスピン性能を支えているのがフェース面に刻まれている溝だ。勘違いされている方が多いのだが溝がボールに直接スピンをかけているわけではない。ボールに直接摩擦を与えているのは平らなフェース面の方だ。

画像: 溝は異物を排出する役割。スピンをかけるのは平らなフェース面だ(撮影/有原裕晶)

溝は異物を排出する役割。スピンをかけるのは平らなフェース面だ(撮影/有原裕晶)

溝は、ボールとフェースに挟まった水や砂などの異物を逃がす役目を持つ。いわば排水溝。溝がないとボールとフェースに何も挟まらなければスピンは普通にかかるのだ。ただ少しでも異物が挟まると途端にスピンが掛からなくなる。少々異物が挟まっても安定してスピンが掛かるようにしてくれるのが溝の効果なのだ。

ウェッジのフェースは使用し続けると砂などによって、溝の角などが徐々に削られていき、スピン性能が低下していく。ツアープロなど厳しい環境下でシビアな結果を求められるプレイヤーは、年に一度のペースでヘッドを交換しているようだ。

では我々アマチュアはどんな症状が出たらウェッジを替えれば良いのだろうか。プロのようにクラブは酷使しないし、シビアな環境もない。月一ゴルファーであれば、かなりの年数が持つはずだ。とあるメーカーによると大体50~60ラウンドが目安だという。これは、ある程度練習もこなし、試合などにも出ているアスリートゴルファーが基準でスピン性能が低下し始めるのがこのくらいなんだとか。

画像: 替え時はあくまで「自分の感覚」で良い(撮影/三木崇徳)

替え時はあくまで「自分の感覚」で良い(撮影/三木崇徳)

ただやはりバンカーに入る頻度によって摩耗は前後するので、あくまでも目安とのこと。ヘッドの素材にもよるだろうし、プレーするコースのバンカーの砂質によっても変わってくるところだ。そういった部分も踏まえるとひとつの目安としてスピン性能を最重視するならば、60ラウンドぐらいを目途にするとよいだろう。

では、そんなにスピン性能を重視しないという方はどのくらいまで持つのか。ウェッジはスピン性能も大切だが、ソールの形状も使い勝手には大きく関わってくる。今のウェッジの溝がだいぶ削れてきたけどソールがすごく気に入っているからあまり変えたくないなんて人もいるだろう。

そういった場合は、ズバリ「自分がもう駄目だと思うまで使う」で良いだろう。スピン性能はどんどん低下していくが、ソールは多少摩耗しても性能はほぼ変わらないので、自分がさすがに狙い通りの球が出ないと思ったら替え時だ。ただ競技などに出ているゴルファーは2009年以前に作られたウェッジは競技では違反となってしまうので、ご注意。

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