一時は復帰すら危ぶまれた状態から、見事メジャーで優勝争いを繰り広げるまでに復活してきたタイガー・ウッズ。限りなく赤信号に近い黄色信号が点灯したと思われた歴代最多勝利、最多メジャー勝利の更新も現実味を帯びてきた。というわけで、現時点でタイガーは歴史的にどれだけすごい選手なのか、独自基準で考えてみたところ……タイガーは“歴代最強ゴルファー”ではなかった!?

ゴルフの歴史には、中止を挟んで4大会連続で全英オープンを制したトム・モリス・ジュニアや、史上ただ一人4大メジャーを同一年に制する年間グランドスラムを達成したボビー・ジョーンズなどの伝説的名手がいて、誰が「最強」かの議論は難しい。

そこで、客観的データとして「PGAツアーの勝利数」「メジャー勝利数」を採用、それを現在のPGAツアーの算出基準でポイント化し、合計ポイントで「歴代最強ゴルファー」を導き出すことにした。ちなみに、メジャー勝利は600ポイント、通常の勝利は500ポイントだ。

まずは10位から6位を見ていこう。

10位 トム・ワトソン 20300ポイント(39勝/メジャー8勝)
9位 フィル・ミケルソン 22000ポイント(43勝/メジャー5勝)
8位 ウォルター・ヘーゲン 23600ポイント(45勝/メジャー11勝)
7位 ビリー・キャスパー 25800ポイント(51勝/メジャー3勝)
6位 バイロン・ネルソン 26500ポイント(52勝/メジャー5勝)

画像: 9位にランクインしたフィル・ミケルソン(写真/2018年の全米オープン 撮影/岡沢裕行)

9位にランクインしたフィル・ミケルソン(写真/2018年の全米オープン 撮影/岡沢裕行)

というわけで、当たり前だがレジェンドクラスの名前がズラリ。現役選手としては、フィル・ミケルソンが9位にランクインした。メジャー8勝のトム・ワトソンでも10位だから、いかに凄い選手ばかりかがわかるというもの。

ちなみに現在世界ランク1位のダスティン・ジョンソンはこの基準に当てはめると9600ポイントとなり、歴代トップ10入りのためには、34歳の彼が今現在までの活躍をもう一度繰り返し、そこからさらに何勝かを積み上げる必要がある。いかに歴代トップ10入りが大変なことかがその点からもわかるというもの。

ちなみに、ウォルター・ヘーゲンは初めてアメリカ人として全英オープンに勝ち、プロゴルファーの立場を確立した偉人。ビリー・キャスパーはメジャーこそこのランキングでもっとも少ない3勝で
あるものの、PGAツアーで実に51勝を積み上げた名手。6位のバイロン・ネルソンは1945年に11連勝を含む年間18勝という不滅の大記録を打ち立てている。この怪物たちに次いで9位。ミケルソンって、こんなに凄い選手だったのか……!

続いては、5位から2位だ。

5位 アーノルド・パーマー 31700ポイント(62勝/メジャー7勝)
4位 ベン・ホーガン 32900ポイント(64勝/メジャー9勝)
3位 ジャック・ニクラス 38300ポイント(73勝/メジャー18勝)
2位 タイガー・ウッズ 40900ポイント(79勝/メジャー14勝)

画像: 最終日に9番でバーディーパットを沈めてガッツポーズを見せるタイガー・ウッズ(写真/2018年の全米プロゴルフ選手権 撮影/姉崎正)

最終日に9番でバーディーパットを沈めてガッツポーズを見せるタイガー・ウッズ(写真/2018年の全米プロゴルフ選手権 撮影/姉崎正)

なんと、タイガー・ウッズは惜しくも2位となった。1位とのポイント差は800。あと2勝で「歴代1位」になるというのが今回の調査結果となった。その1位を発表する前に念のため説明しておくと、アーノルド・パーマーは米国におけるゴルフ人気を爆発させたゴルファー、ベン・ホーガンは瀕死の自動車事故に遭いながらも復活し、メジャー9勝を積み上げ“史上最高のボールストライカー”と謳われた名手の中の名手。“帝王”ジャック・ニクラスは20世紀最高のスポーツマンランキングでも上位に顔を出すメジャー最多勝記録(18勝)保持者だ。

画像: 帝王と呼ばれたジャック・ニクラス(写真/2016年のマスターズ 撮影/姉崎正)

帝王と呼ばれたジャック・ニクラス(写真/2016年のマスターズ 撮影/姉崎正)

さて、では1位は誰か。

1位 サム・スニード 41700ポイント(82勝/メジャー7勝)

画像: サイドサドルスタイルと呼ばれる独特なパッティングが特徴のサム・スニード

サイドサドルスタイルと呼ばれる独特なパッティングが特徴のサム・スニード

というわけで、1位はPGAツアーの最多勝記録(82勝)保持者のサム・スニードという結果となった。メジャー7勝ながら、ついに全米オープンのタイトルに手が届かず、グランドスラマーならぬ“スラマー”と呼ばれた大名手。

“偉大さ”を現在の基準でポイント化すれば、1位はスニード、2位はタイガー、3位はニクラスという結果となった。スニードは既に鬼籍に入り、ニクラスも現役を退いて久しい。大復活を果たしたタイガーが、今後文句なしの“史上最強のゴルファー”となる可能性は、まだまだ残されている。

キャロウェイ

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