昨年のダンロップフェニックス以来、およそ1年ぶりに国内男子ツアーに参戦する松山英樹。その練習ラウンドの様子を、プロゴルファー・中村修がウォッチ。世界の松山、その調子は!?

今週火曜日の太平洋クラブ御殿場コース。松山英樹選手は、自身が改修を監修したコースを、宮里優作、額賀辰徳、今年のAbemaTVツアー賞金王の佐藤太平とリラックスした雰囲気で9ホールをラウンド。ティグランドでのティアップする位置とグリーン周りのチェック、アプローチを入念に練習していました。

画像: 今年のAbemaTVツアー賞金王の佐藤太平や、宮里優作、額賀辰徳と練習ラウンドを回った松山

今年のAbemaTVツアー賞金王の佐藤太平や、宮里優作、額賀辰徳と練習ラウンドを回った松山

コースの改修によってコレクションエリア(ボールが集まりやすい場所)が設けられたこともあってか、ショートサイドに外した際のシビアなアプローチを想定した練習していました。グリーンの落とし場所、落ちてからの転がり方、想定されるピン位置など、さすがはワールドクラスというか、非常にシビアにチェックしていたのが印象的です。

画像: 細かい点までチェックしながら練習を行っていた

細かい点までチェックしながら練習を行っていた

PGAツアーの2017-2018シーズンは未勝利に終わり、不調とも言われましたが、実際に見てみるとそのような雰囲気はありません。スウィング自体も見た目的には不変。独自のタイミングも変わりません。

ただ、フェアウェイを歩きながら飯田光輝トレーナーとスウィングのことを身振りをしながら話す姿が何度も見られました。月曜日の練習ラウンドでも同じような姿が見られたと言いますから、ベースは変えずに、つねに試行錯誤をしながら、ベストの状態を目指しているという印象でした。強いていえば、より手の感覚ではなく、大きな筋肉を使ってスウィングをするというイメージでしょうか。

画像: 練習ラウンドを回っているあいだも飯田トレーナーにスウィングの相談をしていた

練習ラウンドを回っているあいだも飯田トレーナーにスウィングの相談をしていた

求めるレベルが高いゆえの試行錯誤であるはずで、1ヤード単位での打ち分けを求められる米ツアーのシビアなセッティングを想定してのことだと思います。生まれ変わった御殿場コースは、米ツアーのように「ピンの右数ヤードに打たないとバーディチャンスはこない」といったように、シビアなショットが求められますから、新たなシーズン、そして悲願であるメジャー奪取に向けて調子を上向けたいといったところでしょうか。

プレー以外の部分では、大学の後輩にあたる佐藤太平選手やアジアパシフィックアマチュア選手権で優勝した金谷拓実選手などに対する態度に、風格を感じるようになりました。宮里優作選手などの先輩に囲まれて、ツアーの道を登って来た経緯もあり、後輩たちにとっての道しるべ的な役割も感じているのではないでしょうか。

日本のゴルフ界を背負う立場となり、さらには自分が改修に携わったコースでの試合だけに上位進出は逃したくないところ。もちろんプレッシャーはかかると思いますが、そういう状況ほど力を発揮してきたのが松山英樹というゴルファー。週末の戦いを楽しみしたいと思います。

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