2位と4打差の通算22アンダーでソニーオープンを制し、早くも今季2勝目を挙げたマット・クーチャー。そのクーチャーのスウィングを統計学的データ分析の専門家、ゴウ・タナカが分析してみたら、アマチュアがしがちなミスである“ひっかけ”解消に役立つポイントを発見! さっそく教えてもらおう。

ソニーオープンで最終日をデータ的に逃げ切り優勝の確率がかなり高くなる4アンダーというスコアでまとめ、通算22アンダーとし、今季早くも2勝目を挙げた40歳のマット・クーチャー。フェデックスランキングでも2位につけ、世界ランキングも22位とした。

2000年にプロになり、長きにわたり安定した成績を残してきたクーチャーだが、彼の安定感はほとんどの方が思っている以上だろう。今回の優勝はなんと彼にとって100回目のトップ10入りで、それを成しえたのは現役ではタイガー・ウッズ、フィル・ミケルソン、ビジェイ・シン、ジム・フューリックのみだ。さらに生涯獲得賞金額はPGAツアー史上10位だ。クーチャーがどれだけ安定したプレーヤーか分かる。

統計的科学データ分析を長年続けてきた私のゴルフにおいての答えは、「ゴルフの根底はスウィングにあり」というものである。では、これだけ安定した成績を残してきたクーチャーのスイングを分析してみる。

クーチャーは193センチと長身で、統計的にもゴルフに有利な体型をしている。ただ、長身選手にありがちな飛距離をいかしたスタイルではなく、安定したショットが彼の代名詞だ。その安定したショットを生む彼のスイングは一見かなり特徴的だ。まず、アドレスはややクローズスタンスで、ドライバーはアドレスから宙に浮かしたまま地面につけることなくテークバックする。

画像: ドライバーヘッドを浮かせたままアドレスするのもクーチャーの特徴(2017年のブリヂストンオープン)

ドライバーヘッドを浮かせたままアドレスするのもクーチャーの特徴(2017年のブリヂストンオープン)

そこからがまたユニークだ。テークバックはかなりインサイドに引きトップポジションは低い。その割にドライバーのトップポジションでシャフトは地面平行近くまできているのでコックを強めに使うプレーヤーだということが分かる。

こぶしの移動距離を極力抑え、ショートでフラットなトップポジションを作り、その割にクラブヘッドを大きく動かすスタイルは安定と飛距離効率を目指したスウィングと言えるだろう。

かなり低いトップからダウンスイングでもしっかりとインサイドから下りてきており、フェードを持ち球としているが、引っかけすぎることが考えにくいプレーンだと言える。さらにややクローズスタンスにしていることからもひっかけが出にくい基本ができている。

画像: シャフトが地面と並行になるほどフラットなトップ。こうしているのはひっかけすぎるのを防ぐため(2017年のブリヂストンオープン)

シャフトが地面と並行になるほどフラットなトップ。こうしているのはひっかけすぎるのを防ぐため(2017年のブリヂストンオープン)

トップをコンパクトにするという意識がとくにわかるのが彼のウェッジショットだ。アマチュアはどうしても高く、そして大きく振りすぎてしまいがちのウェッジショットで彼はこれでもかというほどショートでフラットなトップを作り、そこからインパクトしていくのだ。このスタイルはひっかけがウェッジショットで出がちのアマチュアには非常に参考にできるものだろう。

ショートでフラットなトップによりインサイドからのインパクトの確率は飛躍的に上がり、ダフリ、トップの確率も減りミート率も大幅に上がることが期待できる。トップをショートでフラットにすることで、気持ち的に飛距離への不安があるだろうが、ミート率があがることでそのロスをカバーすることができる。

画像: まずはウェッジでフラットなトップを真似してみよう(2017年のブリヂストンオープン)

まずはウェッジでフラットなトップを真似してみよう(2017年のブリヂストンオープン)

最初はクーチャーのようにウェッジショット、短いアイアンでこのショートワイドトップを試してこのスタイルに慣れていくのが良いだろう。だいたい超一流プレーヤーの模倣はその身体能力の違いから敬遠されがちだが、このクーチャーのトップポジションは身体能力とは直結してこないので、ウェッジのひっかけ、ダフリ、トップなどで悩むアマチュアの方はぜひ試していただきたい。

HONMA

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