ベテランゴルフライター塩田正が故・小松原三夫への取材を通して教わった「頭の上下動を抑えるコツ」を、自身の著書「ゴルフ、“死ぬまで”上達するヒント」よりご紹介。

背中におんぶした赤ん坊を落とさないように体を回せば頭の上下動は起こらない

小松原プロは数ある私の欠点のうち、スウィング中の上体の起き上がりを見つけてくれた。飛ばすことに夢中の私は、知らない間に頭が上下動する振り方をしていたのだ。小松原プロによれば、トップで5センチ頭が上がり、ダウンスウィングでいったん沈み込んで、またインパクトの瞬間に頭を突き上げているということだった。

画像: 日常生活に根ざしたレッスンで人気を博したティーチングプロの草分け的存在、小松原三夫プロ

日常生活に根ざしたレッスンで人気を博したティーチングプロの草分け的存在、小松原三夫プロ

そのためにスウィング軌道が定まらず、スライスやフックをはじめ、いろいろなミスが生じてしまうと指摘された。私はゴルフ雑誌の編集をしていたので「スウィング中は頭を動かすな」とか「インパクトではアドレスに戻って打て」という話は、なんべんとなく目や耳にしていた。だが、まさか自分が、基本中の基本をないがしろにしていたとは思ってもみなかった。

小松原プロは、私があまりにもショックを受けた様子だったのを気の毒がったのか、頭の上下動をなくす「体操」を教えてくれた。

それは背中におんぶした赤ちゃんを落とさない、という体操だった。

今はほとんど見かけなくなったが、昔は行楽帰りや買い物帰りに、疲れた幼い子どもをおんぶして帰るお父さんたちの姿をよく見かけたものである。

小松原プロは、その格好をイメージしてスウィングすると、頭の上下動が直るという。赤ん坊をおんぶしているように、両手を腰の後ろで組んでスウィングの動きをする体操だ。なるほど、この体操をしてから、おんぶした子どもを落とさないように意識してクラブを振ると、スウィング中の頭の上下動がだいぶ矯正でき、最初に前傾した上体、つまりアドレスのままの形で振れるようになった。

とくにこのアドバイスは、お母さんたちの特効薬になった。「背中の赤ちゃんを落とさないように肩を回すんですよ」というと、小松原プロに教わっているお母さんたちは、その言葉が母性愛の中枢に伝達されるのか、それまで伸び上がって、背中を反らしてしまっていたのが、ピタッと一発で直ってしまうのだった。

「ゴルフ、“死ぬまで”上達するヒント」(ゴルフダイジェスト新書)より

HONMA

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