太めのグリップに変えたりしたのに中々上手くいかない…そんな悩みを持つアマチュアゴルファー必見!グリップだけではなく、握り方を変えてみようと話すのはギアライターの高梨祥明。改めてパターグリップの選び方について考えてみた。

ヘッドをイメージ通りに動かすために。千差万別のパターグリップ

昔からパットにカタチなし、といわれるほど、多様な構え方、握り方、ストロークの方法があるのがパッティングである。星の数ほどあるパターヘッドのデザインもその表れ。パッティングスタイルによって、構えやすく、ストロークしやすいヘッドが異なるためである。

そして、軽視してはならないのがパターグリップのチョイス。これも細めから太め、テーパーからパラレル(寸胴)まで多種多様。人気があるからと他人と同じタイプを選んでも、必ずしも好結果が得られるとは限らないのだ。

大切なのはどんなグリップを選べば、ヘッドが “イメージ通りのスピード”で安定して動いてくれるのかを知ること。パターグリップの豊富なバリエーションはそのためにあるのだから。

モデルチェンジが繰り返されるゴルフ業界不変の定番、それがピストルグリップ

現在、パターグリップのスタンダードとなっているのは、いわゆる“ピストルグリップ”である。右打ちならば、左手部に少しだけ傾斜がつくことによって、自然に左手首に角度がつかないようになるタイプだ。このグリップの原型はPINGオリジナルの「PP58」である。これはPINGのジョン・A・ソルハイム会長が、

「このグリップこそPING最大の発明です。普通にグリップすることで、左手の不要なリストワークが抑えられストロークが安定するからです」と語っているほどの自信作。タイガー・ウッズを始め、メーカー契約、ヘッドタイプに関わらずこのグリップを長年愛用しているプレーヤーは多いし、スコッティ・キャメロンもスタンダードグリップにこのタイプを採用している。モデルチェンジが頻繁に繰り返されるゴルフ用品業界においては珍しく、不変の定番となっているところをみても、この“ピストルグリップ”の傑出した完成度がうかがえるのではないだろうか。

画像: 左手部が傾斜しリストワークが自然に抑えられるPINGのピストルグリップ(写真は60年代後半のオリジナル)

左手部が傾斜しリストワークが自然に抑えられるPINGのピストルグリップ(写真は60年代後半のオリジナル)

グリップを付け替えるだけでなく、握り方を変えてみる

“ピストルグリップ”を握ると自然に左手首のリストワークが抑えられるように、パターグリップには違うタイプに交換することで、カラダの動きを変える効果がある。現在、幅広い人気を集めている「スーパーストローク」のような、太めでパラレル(寸胴)なグリップも、不要なリストワークを抑え、ストレートなストロークをしやすいと評判だ。ただし、すべてのゴルファーがいつもと同じ握り方で、よい効果が出るかどうかは疑問符がつくところ。

画像: 太グリップを普通に握る(写真右)と、かえってヘッドが動かなくなってしまうタイプの場合、手のひらを上向きにグリップを下目から握ることで腕が動きやすくなる(写真左) レクチャー/中越豪氏

太グリップを普通に握る(写真右)と、かえってヘッドが動かなくなってしまうタイプの場合、手のひらを上向きにグリップを下目から握ることで腕が動きやすくなる(写真左) レクチャー/中越豪氏

たとえば、筆者は太めでパラレル(寸胴)なグリップに替えてもヘッドがスムーズに動かせるどころか、逆にヘッドが出せなくなった。これは握り方に問題があり、パターフィッティングの際に握り方のイメージを変えるようアドバイスを受けた。太いグリップを横から握るのではなく、手のひらが上を向くように下目から握る。そうすることで両手首の間に空間ができ、腕がスムーズに動くようになったのだ。

せっかく太いグリップに替えたのにイマイチ結果が出ない、という方もぜひいろいろな握り方で、“イメージ通りのスピード”でヘッドが動くスタイルを見つけていただけたらと思う。もちろん、ヘッドタイプとグリップタイプの相性(バランス)によってもストロークは大きく変わるが、それについては別の機会としたい。

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