ウェストマネジメント フェニックスオープンを15位タイとまずまずの順位で終えた松山英樹。次戦に向けて課題はどこにあるのか、月刊ゴルフダイジェストのツアー担当・ケンジロウがレポート。

「いい兆しが見えている」

こんにちはケンジロウです。フェニックスオープンの会場があるアリゾナのスコッツデールからお届けしております。フェニックスオープン最終日が終わりました。

いやぁ、最後はハラハラドキドキの展開でしたね。トップを独走していたリッキー・ファウラーが、この日は今までの3日間とはまるで別人になりました。

3番ではカート道からナイスパーを拾ったものの、5番でダボ、11番で2回も池ポチャしてトリを叩き、あっという間に後続組に追いつかれてしまいました。それでも15番、17番とバーディを奪い、ブランデン・グレースの猛追を振り切って優勝。

降りしきる雨の中のウィニングパットはカッコよかったですね。それにしてもリッキーはパットが上手い。構えてからサッと打つんですがねぇ、これが入るんだよな。僕もリッキーみたいにスタンス狭くしてみようかな。

さて、我らが松山英樹はスコアを2つ伸ばして9アンダーの15位タイでフィニッシュ。

試合後のコメントでは、

「先週の流れで今週は上手くできると思ったんですけど、なかなか上手くできませんでした。でもこの2週間でともにトップ20を外さなかったですし、そういう意味ではいい兆しが見えているのではないかと思います」

画像: ドライバー(最後の4回)は、いいショットが打てていたという松山

ドライバー(最後の4回)は、いいショットが打てていたという松山

と反省もある中で収穫も見えた様子。

ショットの貢献度は全体の2位だったが……

彼の今週の収穫はおそらく「ショット」でしょう。「ドライバーは2日間でだいぶ良くなったので(悪いのは)ドライバーじゃないんだなと思いました。とくに最後の4回などはいいショットが打てていました」と

本人が言うように、今日の後半のハーフでドライバーを使った14、15、17、18番はすべていい球を打っていましたね。

1オンも可能な17番ホールではここ2週間でほとんど出ていなかったいいドローボールも打てていましたね。グリーンに向かっていくそのドローボールの放物線を見ながら、

「ナチュラルに振ったときにドローになるんですよ」と

松山が話していたのを思い出しました。ドローが出ているといことは気落ちよく振り切れているということ。18番のティショットでは、打った直後に「どこ行った?」と進藤キャディに聞くシーンもありました。球の行方を自分で追えないときはだいたいいい球が出ていると言いますからね。実際にそのボールは300ヤード先のフェアウェイをとらえていましたよ。

画像: 17番のティショットで見事なドローボールを放った松山。ショットは好調だ

17番のティショットで見事なドローボールを放った松山。ショットは好調だ

ショットが復調の兆しが見えているとなると、課題はやはり、、、「パッティング」でしょう。パッティングの貢献度を表す「ストロークゲインドパッティング」は今週の試合でフィールド全体の67位。一方でショットの貢献度は全体の2位なので、やはりパットがもっと入ってくれれば優勝争いもできていたのではないかと思います(ちなみにパット貢献度1位は優勝したリッキー・ファウラーでした)。

先週の試合に比べてTPCスコッツデールは距離が短いので、バーディパットを打てているシーンが多かったのですが、そのパットが入らずに流れが作れない。バーディをとっても次のホールで3パットのボギー、なんていうことも多く、なかなかリズムに乗り切れない4日間でした。

ストロークがしっくりこないのか? それともラインが上手く読めなかったのか?土曜日の試合が終わったあとのコメントで「(ラインが)ひと筋ずっと違っていました。厚く読んだところもあり、逆に薄く読んだところもありました。フックラインもスライスラインどっちもタッチは悪くなかったと思います」と言うように今週はやはりなかなかラインを読み切れず、4日間が終わってしまったという印象を受けます。

「ヒデキにとって、ルール改定はプラス材料」

今週に入ってからエイムポイント(編注:アダム・スコットらが実践して有名になったパットの読み方)のようにライン上にまたがるように立って手をかざすシーンも見られました。また最終日の9番ホールではジャスティン・ローズがやっているようにクラブを目標上に掲げて片目でラインを見るような仕草もありました。まさにグリーン上で試行錯誤をしながらなんとかグリーンを攻略しようとしていたのでしょう。

画像: 「エイムポイント」のようにグリーンを読むを様子も見られた

「エイムポイント」のようにグリーンを読むを様子も見られた

また10番ホールでは、2打目を2メートル弱のバーディチャンスにつけたあと進藤大典キャディにピンを抜かないように指示していました。今までだとピンを抜いてパッティングしている距離。

試合後にその真意を聞いてみると、「入らないんだったら差してやった方がプレーが早くなるかなと思ってやりました」と何か変化を期待して開き直った様子。

画像: ピンを差したままパッティングをする姿も

ピンを差したままパッティングをする姿も

実際にその10番はバーディをとり、11番も同じくピンを差したままの状態で打ち、長い距離を沈めて連続バーディを奪いました。まさにストロークと読みがハマったパッティング。こうなると、「ピンを差したままのほうがいいのでは?」と思っちゃいますよね。

先週の試合ではアダム・スコットがすべてのパットをピンを立てたまま行いパットが復調して2位でフィニッシュしましたからね。今週バッグを担いだ進藤キャディが先週のファーマーズで松山のプレーを見ながら、こんな話をしていたのを思い出しました(前乗りして松山のプレーを見に来ていました)。

「ヒデキには(ピンを差したまま打てる)今回のルール改定はプラス材料じゃないですかね。ピンがあることでターゲットがより明確になって、壁に向かって打っている感覚になる。パッティングが"入れる"というよりむしろ"当てる"という行為になるはず。(ストロークという)1つ考えることが減るので、よりラインの読みに集中できるんじゃないですかね」(進藤キャディ)

画像: ピンを差したままのパットは松山にとってプラス材料となるのでは、と進藤キャディは分析する

ピンを差したままのパットは松山にとってプラス材料となるのでは、と進藤キャディは分析する

ただその後は、「11番でいいパットが入っていい感じで打て始めたかなと思ったんですが、でもそのあと(12番で)3パットしてしまって、その後はいいストロークができませんでした」と松山本人が言うように、なかなかいい流れは続きませんでした。

まだ明確にその効果が出たわけではないですが、グリーン上の新ルールは松山にとって何かパッティング浮上のきっかけになりそうな気がしましたね。

次は1週間後のジェネシスオープンに出場予定の松山英樹。空き週の間にパットの調子を戻すきっかけをつかんでまた優勝争いに絡んで欲しいですね。

写真/姉﨑正

HONMA

This article is a sponsored article by
''.