いちはやくルール“ギリギリ”の反発性能を突き詰めていた、プロギア「RS」シリーズ。その最新作「RS E」、「RS RED」の2モデルをプロゴルファー・中村修とノリーこと堀口宜篤の二人が発売前に試打してみた!

“ギリギリ”でお馴染み「RS」シリーズの新作

テーラーメイドがニューモデルのM5、M6でヘッドの反発係数を一度ルール外まで高め、その後でルール内におさめるという「スピードインジェクションテクノロジー」を採用したかと思えば、キャロウェイはAIを設計に使用した“AIフェース”搭載のニューモデル、エピックフラッシュを発売するなど、ドライバーの覇権争いは、にわかにフェースの開発競争の様相を呈してきた。

そんな中、国内に目を向ければ、2016年発売の初代RSシリーズから一貫して、いちはやく“ギリギリ”の反発性能を追い求めてきたのがプロギアだ。いわば、元祖ギリギリ。そんな「RS」シリーズから新たに「RS RED」、「RS E」の2モデルが登場する。

ちなみに、現行モデルのRS、ならびにRS Fの後継機ではなく、ラインナップの追加という位置付け。つまり、「RS RED」と「RS E」の登場により、“RS四兄弟”となったという感じだ。最近のモデルでいえば、ピンのG400がレギュラーモデルに加え「SFT」「LST」「MAX」と四モデル併売されていたのと似た戦略である。

どんな性能なのか、さっそく中村と堀口の専門家2名に打ってたしかめてもらおう。2モデルともロフト角は10.5度、シャフトはそれぞれのヘッド特性に合わせて開発されたオリジナルシャフトを使用した(RS EはSフレックス、RS REDはRフレックス)。

“ギリギリ”+重心角34度。カンタンにつかまえて飛ばす「RS E」

まずはRS Eから。「RS E」の“E”はEASYからとられたもの。すべての余剰重量をヘッド後方のヒール部に配置することで重心角(クラブを平らに置いたとき、フェース面が上を向く角度のこと。つかまり度合いに大きく影響する)を34度に設定した超つかまり設計のドライバーだ。

画像: プロギア「RS E」(10.5度)。重心角34度と、つかまりを重視した設計のドライバー

プロギア「RS E」(10.5度)。重心角34度と、つかまりを重視した設計のドライバー

試打した堀口は「たしかにやさしさを感じる」という。

「打感は先行モデルのRSと同じで、いい打感ですが、つかまり具合はこっちのほうがイイですね。普通に振ってきてもつかまえてくれます。また、軽く振ったのですがミート率が高く、思ったよりも飛んでいます」(堀口)

画像: 堀口のRS Eの試打結果

堀口のRS Eの試打結果

一口にやさしいといっても、どれだけのミスを許容してくれるのか。今度は中村が、アマチュアにありがちなミスであるスライスを再現して打ってみる。一球目はほぼストレートに近いフェード。さらにカット軌道を強めて打った二球目は、左に飛び出したボールがターゲットラインのやや右に着弾した。

「スライサーが打っても右に逃げませんね。弾き感や打感のバランスもいいです」(中村)

画像: 中村のRS Eの試打結果。上がスライサー、下が引っかけを再現して打ったもの

中村のRS Eの試打結果。上がスライサー、下が引っかけを再現して打ったもの

“ギリギリ”+30グラム軽量化。スピードで飛ばす「RS RED」

RS Eが「つかまる」ことを目指したクラブならば、一方のRS REDは「スピードアップ」を目指したドライバー。軽量化を図りつつ、その過程で生まれた余剰重量はRS Eと同じくヘッド後方に配置し、深重心化。重心角は31.5度とRS Eには及ばないものの標準的なドライバーと比べるとつかまり寄りの設定となっている。

画像: プロギア「RS RED」(10.5度)。クセのないヘッド形状は万人受けしそう

プロギア「RS RED」(10.5度)。クセのないヘッド形状は万人受けしそう

まずは堀口がRS REDを手に取り、264ヤード飛ばす。「軽く振ったんですけど」と堀口は言うが、ヘッドスピードはRS Eよりも1.6m/s上がって43.5m/s。ボール初速も1.1m/s上昇し64.7m/sとなっていた。打ち出し角は12.9度と高めで、スピン量は2745回転。

「軽く振ってもヘッドが走ってきます。自分で振りにいくというよりは、軽く振るだけで勝手に(ボールを)上げてくれるドライバーです」(堀口)

中村もRS REDを試打、ストレートな弾道で241ヤード飛ばす。ヘッドスピードは42.4m/sで、ボール初速は62.6m/s。やはり軽くなった分RS Eよりも数値が上がっている。そして弾道はなかなか見られない“ド真っすぐ”。

画像: 中村のRS REDの弾道。非常に直進性が高い

中村のRS REDの弾道。非常に直進性が高い

「これは非常に直進性が高いです。ヘッドスピードもRS Eより1~2m/sほど上がっています。軽いからヘッドスピードが上がる! 飛ぶ! というわけではありませんが……」(中村)

画像: RS REDの試打結果(上:堀口、下:中村)

RS REDの試打結果(上:堀口、下:中村)

やさしいRS Eと、軽さでヘッドスピードを上げて飛ばすRS RED。RS、RS Fにはあったカチャカチャが搭載されていないことからも、つかまりや扱いやすさ、スピードアップといった目的に特化していることがわかる。

「球をつかまえたいなっていうスライサーの方には、やはりRS Eがオススメです。RS REDはクラブの総重量が軽いので、トップからゆったりと同じリズムでクラブを下ろしてくるスウィンガータイプにオススメです。切り返しが速い方だと、逆にスピードに乗れない感じになってしまいそうです」(堀口)

どちらもやさしく、かつ“ギリギリ”。ただ、RS Eはある程度ヘッドスピードのあるスライサーが使ったときに真価を発揮しそう。RS REDは、より多くのゴルファーが対象になりそうなクラブだ。

“元祖ギリギリ”の巻き返しなるか、注目だ。

協力/PGST

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