2018年シーズンの予選会18位の資格でフル参戦を果たし賞金ランク11位とブレイクした松田鈴英。今シーズンは初優勝を見せてくれそうな注目株にプロゴルファー・中村修が注目した。

飛距離はツアートップ級

「松田さん、すごいですね。ちょっと別格かな」。ダイキンオーキッドレディスの練習日、ドライビングレンジで取材をしていると、隣にいたあるティーチングプロが松田鈴英選手を見てそうつぶやきました。

明らかに一回りパワーアップした下半身は、オフの間のハードなトレーニングの証拠。開幕戦の練習場では、早くも女子プロたちが互いに張り合うようにしてボールを打つ姿が見られますが、たしかに松田選手の男子プロのようなドカン! という弾道で飛ぶ球は、女子プロがズラリと並んだ練習場の中でも目を引きます。

画像: 2019年シーズンは昨年の賞金ランク11位を上回る活躍が期待される松田鈴英(写真/三木崇徳)

2019年シーズンは昨年の賞金ランク11位を上回る活躍が期待される松田鈴英(写真/三木崇徳)

昨シーズン、大きくブレイクした松田鈴英選手がプロテストに合格したのは2017年。勝みなみ選手や新垣比菜選手らが受かったのと同じ年のプロテストをトップタイで通過しています。しかし、その資格で出場した残りシーズンは14試合に出場して10試合で予選落ちという苦しいもの。

それでも年末の最終予選会(QT)で18位に入ると、2018年シーズンは度々優勝争いに加わる活躍で賞金ランク11位に躍進。そして、2019年シーズンを「初優勝が最も期待されるプロ」の一人として迎えるに至ります。

松田選手の特徴といえば、167センチのスラっとしたスタイルから250ヤードを越える飛距離を武器に攻めるアグレッシブなゴルフ。オフの間は新進気鋭の黒宮幹仁コーチの元、男子プロたちに混ざってトレーニングや打ち込む時間を過ごし、バーベルを持ったウェートトレーニングも初めてやったと聞きました。

開幕戦で見たときに、1年前と比べて下半身が一回りがっしりとしていたのはこの辺りに秘密があるようです。実際、ショットもさらに力強さを増していると感じました。昨シーズンは躍進するも優勝まで届かなかったこともあり、レベルの高いツアーでの経験が大きく松田を成長させたことは間違いありません。その飛距離は、葭葉ルミ選手、穴井詩選手といった飛ばし屋たちに迫るレベル、間違いなくツアートップレベルといって間違いありません。

画像: お尻に当てたスティックを押し返すように打つドリルを繰り返していた(写真/姉崎正)

お尻に当てたスティックを押し返すように打つドリルを繰り返していた(写真/姉崎正)

そんな松田選手ですが、開幕戦の練習場で面白い練習をしていました。アドレスでお尻に触れるくらいの位置にスティックを刺して実際に球を打つ練習です。この練習はスティックを押し返すような感覚を持ちながら打つことで、腰が前に出て前傾角が崩れる動きを防ぐ効果があります。オフの間も、このようなドリルをひたすらこなしていたのでしょう。

昨シーズンまででほとんどの会場を経験できたことで、今シーズンは前半戦から上位争いをしてくると予想できますし、初優勝も当然期待されます。

初日の今日、いきなり好スタートを切った松田選手。最後まで優勝争いに絡んでもらいたい選手であるのは間違いありません。

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