若い選手がトレーニングに精を出したり、PGAツアーが大型フィットネスカーを導入したりと、トレーニングをするのがもはやゴルフ界の常識。このような時代が到来した背景には、言うまでもなく“あの男”の影響がある。在米ゴルフアナリスト・アンディ和田が、PGAツアーの最新トレーニング事情をレポート。

年間の費用は数億円。フィットネストラックがお披露目に

PGAツアー会場では選手達のトレーニングや身体のケアをする為に大きなフィットネストラックが常時駐車場に待機されています。

3月のフロリダ4連戦では最新マシンや道具を積んだ新しい大型サイズのトレーラートラックがお披露目。 ジェイ・モナハンPGAツアーコミッショナーがブルックス・ケプカやアレックス・ノレンと一緒に18年振りにバージョンアップしたトラックを紹介しました。

画像: 新しいフィットネストラックをお披露目した、写真左からアレックス・ノレン、ブルックス・ケプカ、コミッショナーのジェイ・モナハン、ジョナサン・ベガス(写真提供PGAツアー)

新しいフィットネストラックをお披露目した、写真左からアレックス・ノレン、ブルックス・ケプカ、コミッショナーのジェイ・モナハン、ジョナサン・ベガス(写真提供PGAツアー)

縦の長さは14メートルから16メートル、横幅も4.5メートルから6.5メートル、高さも拡大して合計約18.5平方メートルのスペースが広がったトレーニングエリアに選手や帯同のトレーナーも喜んでいました。

画像: 18年ぶりにバージョンアップしたPGAツアーのフィットネストラック

18年ぶりにバージョンアップしたPGAツアーのフィットネストラック

ツアー会場に着くと左右の部分が自動で広がり、トランスフォーム(大変身)する様子を、スタッフも自慢げに説明してくれました。

モナハン氏は「現在のPGAツアー選手達は優れたアスリートたちで、昔と比べる身体は大きく、パワーもあり、スピードもあり、柔軟性もあります。 毎週トーナメント会場でよりエキサイティングなパフォーマンスを出せるようにしっかりと練習を積んで準備をしています。そんな選手たちがウォームアップやトレーニングをする場所をしっかり提供できるように最新の機具を用意できました」と説明。

画像: PGAツアーはエキサイティングなゲームを提供できるように充実した設備で選手をサポートするという

PGAツアーはエキサイティングなゲームを提供できるように充実した設備で選手をサポートするという

昨年メジャー2勝を挙げたブルックス・ケプカはトレーニングの大事さと共にタイガー・ウッズからの影響を語っていました。

「フィットネスは自分のゴルフを向上するためにとても大事で欠かせないものです。 しっかり柔軟性を保ち安定した成績を出せるように身体を鍛えています。 我々の世代はタイガー・ウッズから多くの影響を受けています。 デビューしたときのタイガーは痩せてほっそりした体型でしたが、トレーニングを積んで世界でも有数のアスリートと呼ばれるようになったことは本当に凄いことだと思いますし、我々は彼のように身体を鍛える事を日常の生活に取り入れています」(ケプカ)

画像: 2019年のファーマーズインシュランスオープン(左)と2000年の全英オープン(右)を比べてみると体格の違いがわかる

2019年のファーマーズインシュランスオープン(左)と2000年の全英オープン(右)を比べてみると体格の違いがわかる

ツアー会場では常に2台のトラックが月曜日の午後から日曜日の最終組がスタートするまで選手のために開かれています。 木曜日や金曜日は1番スタートの2時間前からなので会場入りは朝の4時半になるんだとスタッフが教えてくれました。

画像: フィットネストラックでトレーニングをするアレックス・ノレン(写真提供PGAツアー)

フィットネストラックでトレーニングをするアレックス・ノレン(写真提供PGAツアー)

1台はトレーニング用、もう1台は治療用でアイシングや超音波治療といった機具が用意されています。

残念ながらこの新型フィットネストラックの値段や運営経費は公表できないということでしたが、「年間の費用は数億円になることは間違いない」とツアー広報担当の方が語っていました。

パワーゴルフが展開されている世界最高峰のPGAツアー、その選手たちをしっかり最新の機具でサポートする体制ができていてやはり凄いなと再認識しました。

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