ミスが続くと、「あ~もう、なんでこうなるか……」とイライラした気持ちを引きずってしまい、そのままうまく切り替えられずに気がつけばホールアウト。凹んだメンタルを立て直すためにはどうしたらいいのだろう? プロも教えるメンタルコーチ・池努がとっておきのテクニックを教えてくれた。

“意識的に”自然を感じてみよう

あなたはゴルフをプレー中に大自然に目を向け、四季や気候を感じながらプレーしたことがあるでしょうか? 実は、ストレスを解消させるためにその自然が役に立つという研究結果があります。

アムステルダム自由大学で次の実験がされました。学生に複雑な数学の問題を解かせて精神的なストレスを与えた後に、半分には緑が豊かな公園の写真を5分だけ見せ、残りには都市部の光景を眺めるように指示。その後に全員の自律神経を計測したところ公園の写真を見た学生は2倍も副交感神経が活性化し心拍数も低下していたというのです。

画像: もうすぐ桜の季節。自然に目を向けて凹んだメンタルを切り替えよう(撮影/横山博昭)

もうすぐ桜の季節。自然に目を向けて凹んだメンタルを切り替えよう(撮影/横山博昭)

この実験からも自然の写真を数分眺めるだけでもかなりのリラックス効果があると考えられています。そう考えるとゴルフ場は自然の宝庫です。木々に花々、空、鳥、場所によっては小川や海と、自然を感じようと思えば肌や目、耳で自然に簡単にアクセスできます。また、自然音である風の音、木々が揺れる音、虫の音、鳥のさえずりにもリラクゼーション効果があると言われています。

つまり、凹んだメンタルを切り替えたいときのひとつの手法として「自然を意識的に感じる」ということが使えます。「3月だから、木々に若葉が出てきているな」「今、見えるところに鳥が……3匹いるな。心地よさそうに飛んでいる」そう意識的に自然を感じることでリラックス側に自分を切り替えることに使えるわけです。

これは実際にプロにも使ってもらっているメンタルテクニック(切り替え手法)です。「そんなに簡単に切り替えられないよ」という声が聞こえてきそうですが、そう思う人ほど、一度コースで試してみてほしいですね。実践すれば効果を感じられる方も多いと思います。

姿勢を正し、目線をあげよう

次にご紹介する切り替え手法が姿勢のコントロールです。

多くの方はあまり認識がないかもしれませんが、「姿勢は人の心を移す鏡」です。たいていの人は落ち込むとき背中が丸まり、視線も下向きになります。逆に、調子が良いときは胸があがり、姿勢はピンと伸び目線も上を向きます。あなたや周りの方を観察するといかがですか? ゴルフや仕事でも落ち込んだときは姿勢が悪くなりませんか?

メンタルトレーニングの世界的権威のジム・レーヤー博士も「人の心は表情や仕草、姿勢などでたいていわかるのだ」と言っています。そして、逆に姿勢を良い状態を保てば凹むようなプレーがあってもメンタルもポジティブな状態を保ちやすくなるのです。

試しに次の2つのワークをやってみてください。

1:背中を丸め、顔をさげ視線は床をみてください。その状態で「最悪だ、最悪だと」と心の中で10回つぶやいてみましょう。

2:姿勢をピンと伸ばし胸の位置をあげ、目線は斜め上の天井をみた状態で「最悪だ、最悪だ」と心の中で10回つぶやいてみましょう。

いかがだったでしょうか? 1と2、どちらのほうがネガティブな気持ちにつながったでしょうか? 実際にこのワークをスポーツ選手に体験してもらうと9割以上の方は1の姿勢が悪い状態のほうが気持ちもネガティブな気持ちになったと答えます。

良い姿勢をしていれば、あまりネガティブにならず、ポジティブな気持ちにつながるのです。たとえミスをしても、ぜひ良い姿勢を意識することでポジティブなメンタルにつなげてほしいと思います。

本日紹介した2つの気持ちのメンタルテクニック(切り替え手法)は「自然を意識的に感じる」と「良い姿勢で良い気持ちをつくる」でした。どちらも簡単に実践できるテクニックです・「そんなに簡単に切り替わるかよ~」と最初は思われる方も多いですが、実践してみると「これ使えるな」という感覚が分かると思います。

百聞は一見にしかずです。一度、トライして頂けると幸いです。

画像: 「お尻ポールドリル」で飛距離アップ!どうやってやるの?~小澤美奈瀬の飛距離アップレッスン~ youtu.be

「お尻ポールドリル」で飛距離アップ!どうやってやるの?~小澤美奈瀬の飛距離アップレッスン~

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