飛距離を追い求めるゴルファーが多いからか、長尺ドライバーが流行りは定期的に訪れる。しかし、今注目されているのは「短尺ドライバー」だと話すのは業界イチギアオタクでクラブフィッターの小倉勇人。一体どういいの?

スコアを追求するなら「アリ」

みなさんこんにちは、ギアオタク店長の小倉です。さて3月22日から24日までパシフィコ横浜で開催されていた「ジャパンゴルフフェア2019」。私は初日にお邪魔してきたのですが、なかなかの盛況だったと感じました。あ、先に断っておきますが、今回のお話は普段「曲がっても一発の飛びを求める!」というロマン派ゴルファーにはつまらない話かもしれません。

私が最近注目しているのは、そのゴルフフェアでも展示されていたフジクラさんのスピーダーSLKというシャフト。このシャフトは、通常よりやや短めに組み上げる前提で設計されたドライバー用シャフトです。通常のドライバー用シャフトを短めに組もうとすると、バランスが軽くなるため振り心地に影響します。このSLKは44インチと短く組んでもバランスが変わりにくくなっており、しなりの挙動も短く組む前提で設計されているシャフトなのです。

画像: ツアーで短尺といえばこの人、リッキー・ファウラー。43.5インチの短尺ドライバーを使用(撮影/有原裕晶)

ツアーで短尺といえばこの人、リッキー・ファウラー。43.5インチの短尺ドライバーを使用(撮影/有原裕晶)

そもそもドライバーを短くするとどんなメリットがあるのでしょうか。それはミート率が向上しやすくなるため、ミスが減り、曲がり幅も抑えられるというメリット。反対に長くするとどんなメリットがあるでしょうか。こちらはヘッドスピードが高めやすくなるため、最大飛距離を追求しやすいといったメリットがあります。

言い換えれば、短尺は最大飛距離が追求しにくく、長尺は曲がり幅を抑えにくいという事。どちらも一長一短ですが、現在市販されているクラブはかなり長尺化されていると言って良い状態だと思います。もともとドライバーの標準の長さは43.5インチでした。それが製造技術の進歩とともに長くしても振り切れるクラブが作れるようになり、今では45.5インチでも長いとは言われません。それだけ飛距離性能を市場が求めているのでしょう。

で、なぜ私が短尺専用のシャフトに注目しているかというと、現在のドライバーの長さを持て余している方が多いと感じているからです。もちろんメリットとして生かしているゴルファーもいます。ですが、ドライバーに悩んでいる人、苦手にしている人の大きな原因のひとつに長さがあると私は分析しています。

長いとたしかに一発の飛び性能は高くなります。この最高に当たった一発が一回でも出るとその感触と飛距離が忘れられず、ミスが多くてもそれが基準になってしまうことが多いのです。ドライバーが苦手という人ほど、一発出た数字が基準で、それ以下の数値は自分の腕が悪いと思い込んでしまいます。

もちろん技術的なことがあることは否めませんが、クラブが長いほど一発の数値が出やすく、そして芯で捉える確率が下がるためミスが強調されやすく、自分がものすごい下手だとクラブに思い込まされているのではないかと。長尺と比べて短尺なら安定してそこそこの飛距離とそこそこの曲がりで済むため、強い苦手意識を持たずにプレーできるかなと思うわけです。

スコアをもっと追求したいという方は、ドライバーの短尺化をちょっと考えてみても良いと思いますよ。工房などなら、短尺用シャフトでなくてもバランスを取って短くすることもできますしね。いかがでしょうか?

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