マスターズでの復活優勝で世界を感動の渦に巻き込んだタイガー・ウッズ。その使用ギアにも改めて熱い注目が集まる。我々がタイガー気分を味わうにはどうすればいいか。ゴルフトレンドウォッチャー・児山和弘が指南!

タイガー・ウッズの復活優勝に終わった今年のマスターズ。1週間余りが過ぎてもいまだにその興奮は冷めやらない。タイガーが使っているクラブにも興味が湧くのは自然なことだ。

プロの使うクラブを真似するというのは、最近ではあまり評判が良くないようだ。「技術も体力も違うプロゴルファーと、同じクラブが使いこなせるわけがない」という意見は至極もっともというほかない。

画像: たとえ使いこなせないとしても、タイガーが使っていると聞けば使ってみたくなるのがゴルファーのサガ(写真は2019年のマスターズ 撮影/姉崎正)

たとえ使いこなせないとしても、タイガーが使っていると聞けば使ってみたくなるのがゴルファーのサガ(写真は2019年のマスターズ 撮影/姉崎正)

しかし、それはそれとしてプロの真似をするのは楽しい。かつて尾崎将司のプライベートモデルとして登場した『J’s メタル』は非常にハードで、打ちこなせるアマチュアは一握りだったが、それに文句をつけた購入者はいなかった。打てなくても誰もが納得し、それを打ちこなす努力を続けた。そんなクラブが現代にも少しくらいあってもいいと思う。

話が逸れてしまったが、タイガーの場合、ウッド類は比較的簡単に手に入る。ドライバーとスプーンは最新モデルのテーラーメイド『M5』。クリークは昨年モデルの『M3』だ。シャフトとスペックを合わせれば、多くの人に問題なく扱えるだろう。『M3』は型落ち品として、安く購入することも可能だ。

アイアンは、先ごろアメリカで発売が決まった『P・7TW』。現在は先行予約を受け付けているところだ。海外発送をしてくれるアメリカのショップで購入するのがスムーズだろう。日本での発売はまだ未定だが、『HI-TOE』ウェッジがアメリカ本国より少し遅れて発売された例もあり、将来的に国内販売される可能性もゼロではないと推測するがどうだろうか。8本で約2000ドルという高額アイアンだが、日本にはこの価格帯のアイアンが少なくないのも後押しするだろう。

問題はパターだ。タイガーの愛用する『スコッティ・キャメロン ニューポート2 GSS』は、よく知られているように、プロパーの『スコッティ・キャメロン』とは異なるツアーパターで、非常に高額なラインナップだ。タイガーと同じ「GSS」モデルなら、1本100万円を超えることも珍しくない。先日、タイガーと同じスペアモデルがオークションに出されたが、その落札価格はなんと約1000万円だった。

さすがにこれは入手が難しいということで、次善の策として裏技を提案してみたい。タイガーの15回のメジャー優勝のうち14回は、上記の『スコッティ・キャメロン ニューポート2 GSS』によって成されたものだ。それ以外の1回、97年のマスターズ初優勝のときに使用したパターを狙うのだ。

そのパターは、『スコッティ・キャメロン トライレイヤード』。当時としては斬新だった金属のフェースインサートを挿入したモデルだ。タイガーが初優勝した97年に発売され、プレミアムが付くほど人気が高騰したが、すでに20年以上が経過し、比較的安価に購入が可能だ。中古ショップにもし在庫があれば、1万5千円〜3万円が相場というところだろう。

画像: タイガー伝説の幕開けとなったメジャー1勝目、1997年のマスターズ。このときの相棒パターがトライレイヤード

タイガー伝説の幕開けとなったメジャー1勝目、1997年のマスターズ。このときの相棒パターがトライレイヤード

この『トライレイヤード』、ソールに「Tel3」と刻印されているものが初期モデルで数量も少なく、価値が高いとされている。フェースに「Tel3」と入っているバージョンのほうが手に入りやすい。このあたりは、この際どちらでもいいだろう。

気をつけたいのは、99年に発売された『トレリウム2』というモデルと非常に似ていること。こちらはフェースのインサートの縁に白い線が入っている。悪いわけではないが、97年のタイガー優勝を思い出すには、ちと興奮度が足らない。

このパターは、現在では少なくなった軟鉄素材にガンブルー仕上げ。非常にサビやすいのが特徴で状態の良いものは多くないが、ごく稀に奇跡のように美しい状態を保ったものもある。そんな在庫を見つけたら、購入しておいて損はないだろう。

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