世界のトップ選手の一人、ロリー・マキロイ。多くのゴルファーが憧れる飛距離とスウィングの持ち主はどんな14本を使っているのか? 早速見てみよう!

マキロイのセッティングで面白いのが、アイアンもウッドのシャフトもトルクを抑えてしならない、いわゆる「何もしないシャフト」であること。シャフトがなにもしないとなると、パワーを出すのも、コントロールをするのも自分の力でやらなければならないが、マキロイはそれができる選手だということだ。

画像: ウェートをつかまるポジションに移動させたM5に合わせているのは“なにもしないシャフト”である「三菱ケミカルTENSEI CK ホワイト70TX」

ウェートをつかまるポジションに移動させたM5に合わせているのは“なにもしないシャフト”である「三菱ケミカルTENSEI CK ホワイト70TX」

ウッドは自身の飛距離を活かしてクラブの性能で方向性を維持しつつ、ボールコントロールは自分でやっているのだろう。またドライバーのウェートはヒール後方にしているが、これはややつかまり気味の設定で、ハイドロ―が自然とでるウェート位置。絶対に右に逃がさない。左よりも右のミスを嫌ったウェート位置で、きっちりクラブがつかまえてくれるように設定している。

3番ウッドを入れずに5番ウッドのロフトを立てて入れていることからも、「飛距離は自分で出す」という意図が感じられる。

画像: M5ドライバーの下はM5クリーク。ドライバーと同じく「三菱ケミカル TENSEI CK プロホワイト80TX」で何もしないシャフト

M5ドライバーの下はM5クリーク。ドライバーと同じく「三菱ケミカル TENSEI CK プロホワイト80TX」で何もしないシャフト

5番ウッドの下には、2番アイアン「テーラーメイドP790UDI」を入れている。これは間違いなくアイアン好きのセッティングだ。もちろんキャリーはウッドには劣るので、パワーがないとできないセッティングだが、ライン出しをしたい場合や、重心距離がウッド系に比べてシャフト軸線に近いので操作しやすさいというメリットがある。やはり自分の得意分野の本数を厚くしているのが分かる。

3番、4番アイアンはキャビティの「テーラーメイドP750 ツアープロト」。ロフトが立っているアイアンは重心が低くないと球が上がらないため、キャビティアイアンを入れることで球の上がりやすさの恩恵を受けるためだと考えられる。5~9Iはマッスルバックの「テーラーメイドRORSプロト」。これは操作性重視のクラブ。

画像: 48度から6度ピッチのウェッジ3本体制

48度から6度ピッチのウェッジ3本体制

ウェッジの特徴としては、アイアンセットのピッチングを抜いて48度を入れていることが挙げられる。ウェッジ用の設計の立ったロフトはセットのピッチングと比べてスピンが入りやすく、重心が高くセッティングされている。

マキロイは48度のピッチングから60度のロブウェッジまで6度ピッチの3本体制だ。PGAツアーのシビアなコースセッティングで、沈んだ芝からボールを上げてピンに寄せるには60度が必要なのだ。

画像: 形状はスパイダーXだが、マキロイのパターにはXの表記がないためソールよりモデル名を判断。マキロイ仕様のプロトタイプか?

形状はスパイダーXだが、マキロイのパターにはXの表記がないためソールよりモデル名を判断。マキロイ仕様のプロトタイプか?

パターは「テーラーメイド スパイダーツアー」(スパイダーXの形状だがXの表記無しのためソールよりモデル名を判断)で重心角があって操作できるマレット。マレットタイプはオートマチックなものが多かったが、このスパイダーツアーは重心角が多く、ある程度は開閉しながら使えるので、マレットタイプの恩恵を受けながらもストロークに集中できる。

マキロイの傾向にも表れているが、道具のメリットもわかって使っているというように見える。タイプとしてはタイガー寄りの操作性のいいクラブでゴルフを覚えたギリギリ世代。テクニックを使いながら余計なことをしないセッティングなのがよくわかる。

画像: クラブのメリットも活かしつつ自分のテクニックも最大限に使えるローリー・マキロイのセッティング

クラブのメリットも活かしつつ自分のテクニックも最大限に使えるローリー・マキロイのセッティング

【ローリー・マキロイの14本】
1W:テーラーメイド M5(8度、三菱ケミカルTENSEI CK ホワイト70、TX)
5W:テーラーメイド M5(17度、三菱ケミカルTENSEI CK プロホワイト80、TX)
2 I:テーラーメイド P790UDI(プロジェクトX HZRDUSブラック、6.5)
3~4 I:テーラーメイド P750ツアープロト(プロジェクトX、7.0)
5~9 I:テーラーメイド RORSプロト
48度:テーラーメイド ミルドグラインド(プロジェクトX、6.5)
54度・60度:テーラーメイド Hi-Toe
PT:テーラーメイド スパイダーTOUR
BALL:テーラーメイドTP5X
試合によってセッティングは変更される場合があります

解説/小倉勇人 撮影/姉崎正

画像: 今年の“M”はどれほど飛ぶのか?テーラーの新作ドライバー M5・M6をプロゴルファーが徹底試打! youtu.be

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