「右OBだけは絶対に避けるぞ!」しっかりとそう決めて臨んだティショットが無残にも避けたはずの右OBに吸い込まれる……ゴルファーなら誰もが経験したことのある悲劇だが、実はこれには理由がある。プロも教えるメンタルコーチから、OBを防ぐメンタル術を教えてもらおう。

あなたはラウンド中に「○○はしない」「○○はダメ」と思うことはありますか? きっとゴルファーであれば誰もが次のようなことをラウンド中に考えてしまうことでしょう。

「ショットを曲げないように、OBにならないように打とう」
「バンカーにだけは絶対に入れないようにしよう」
「アプローチで同じミスを絶対にしない」
「緊張しないようにプレーしよう」
「前のラウンドと同じ失敗はしないぞ!」

このように誰もがラウンド中に「○○はしない」と思ってしまうものです。

実は、この「○○はしない」という思考のクセが、多くのゴルファーにとってパフォーマンスやスコアにマイナスな影響を与えている可能性が大いにあるんです。

なぜかというと、「○○しない」、たとえば「あのバンカーには入れたくない」と思うと私たちの脳は「バンカーに入れてしまう」イメージをしてしまうからです。「ショットを曲げないように」も同じです。脳は「ショットを曲げる」イメージを嫌でもしてしまうわけです。

画像: 「OBは絶対しないように」「バンカーに入れないように」と考えるとマイナスな影響を与えているの可能性があるという

「OBは絶対しないように」「バンカーに入れないように」と考えるとマイナスな影響を与えているの可能性があるという

少し、実験してみましょう。これから私が書く言葉をイメージしないでくださいね。絶対にイメージしたらダメですよ。よろしいでしょうか?それではいきます。

「ピンクのゴリラをイメージしないでください。」

「ピンクのゴリラをイメージしないでください。」

「ピンクのゴリラをイメージしないでください。」

「ピンクのゴリラをイメージしないでください。」

いかがだったでしょうか?きっと、今頃あなたの脳にはしっかりと「ピンクのゴリラ」がイメージできていると思います(笑)。

日常生活でも同じですよね。たとえば、上司や同僚から「今日のプレゼンで噛んだりするなよ!」とか言われると絶対に噛んでしまいそうですよね。

他にも「絶対にこの話は人にしないでね」なんて言われるともう、だれかにその内緒話をせずにはいられませんよね。「ここだけの話だから人には言わないでね」と言いながら(笑)。

このように私たちは「○○しない」と思うと、その「○○」をイメージしてしまうのです。

スポーツにおける動作、ゴルフでいうスウィングをする場合、私たちはスイングの前に必ず球筋イメージやスウィングイメージをつくり、その後にスウィングします。

そのとき、「バンカーに入れる」「ショットを曲げる」イメージを描いている状態でスウィングすると、そのイメージ通りの結果になりやすいことも当然頷けると思います。このようにイメージと動作は整合性をとっていくわけですね。

では、どのように対処していけばいいのか?

まず、「バンカーに入れたくない」と思ってしまうことはOKだと思ってください。これは人の防衛本能上、仕方ないことです。「アプローチで同じミスをしたくない」「前のラウンドと同じ失敗はしない」などと思うことはOKです。そう思っても、イメージを差し替えればいいのです。

「あ~、嫌な場所にバンカーがあるな。。バンカーいれたくないな。(深呼吸)よし、グリーンの左側に落とすイメージでいこう」

「フェアウェイが狭いな~、またショット曲げそう。。(深呼吸)OK、大丈夫。前のラウンドのうまくいったイメージでリラックスしていこう」

つまり、「○○をしない」と思ったとしても、上記の例のように次のワードで「××しよう」と意識的に理想イメージをつくっていけばいいのです。とてもシンプルですよね。

ぜひ、あなたの理想のゴルフへ活かしてくださいね!

撮影/田中宏幸

画像: 左ひじの引けを直して飛距離を伸ばす!親指飛んでけドリル youtu.be

左ひじの引けを直して飛距離を伸ばす!親指飛んでけドリル

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