米国カルフォルニアのSTマークGCでレッスンを務めるかたわら、Youtubeやインスタグラムにレッスン動画を投稿し人気を博している“キウイコーチ”ことマイク・クロセテリア。ボールを正確に遠くへ飛ばすには「ハックモーション」が大事だと彼は言うが、それって一体何のこと? 詳しく教えてもらった。

左手首を手の平側に折る動きがハンドファーストインパクトを生む

キウイコーチがスウィング中の重要な動きだというのが「ハックモーション」。ハックとは裏技の意味で、ゴルフスウィングではハンドファーストでボールとコンタクトすることが重要だが、それを実現するための“裏技”が「ハックモーション」だという。

画像: 専用の計測器「ハックモーション」まであるという

専用の計測器「ハックモーション」まであるという

「現代のゴルフレッスンは、以前の感覚に基づいたものから、科学的なものに変わりました。その中で大切になってきたのが『マッチアップ』。マッチアップとはスウィングのテンポやタイミング、グリップの形、フェースの開閉の度合いなどを総合的に組み合わせてボールを上手くコントロールし遠くへ飛ばすことです。

これを実現するにはフェースの向きをスクェアに、かつハンドファーストでボールをとらえたいのですが、そのためにはインパクトで左手首が手のひら側に少し折れる動きが入ることが重要です。この動きが『ハックモーション』で、これにはフェースをスクェアに戻しロフトを立てて当てる効果があります」(マイク・クロセテリア、以下キウイコーチ)

画像: ハンドファーストでスクェアにインパクトするには、左手首が手のひら側に少し折れる動きが入ることが重要

ハンドファーストでスクェアにインパクトするには、左手首が手のひら側に少し折れる動きが入ることが重要

この動作がないとインパクトでヘッドが手元を追い越した状態で当たり、ダフリや飛距離が出ないなど、ミスの原因になってしまう。

アメリカではこの動きの重要性が認識され、スウィング中の左手首の動きを計測するための「ハックモーション」というその名の通りの計測器も作られているほどだ。

画像: 左手の動きのみを可視化できるアプリ「ハックモーション」。それくらい、この部分が重要ということだ

左手の動きのみを可視化できるアプリ「ハックモーション」。それくらい、この部分が重要ということだ

「グリップの握り方によってその度合いは変わりますが、おおむねインパクトで左手の甲がターゲット方向を向くように手のひら側に折れているのが理想です。トップ位置で左手首を手のひら側に折る形を作っておけば、インパクトで急激にフェースが返ることがないので方向性も良くなります。ダスティン・ジョンソンのようにトップで手のひら側に折るのは極端にしても、少し曲がっているくらいは欲しいところです」(キウイコーチ)

画像: ダスティン・ジョンソンはトップで手首をかなり折り曲げている(写真は2018年の全米プロゴルフ選手権 撮影/姉崎正)

ダスティン・ジョンソンはトップで手首をかなり折り曲げている(写真は2018年の全米プロゴルフ選手権 撮影/姉崎正)

キウイコーチによるとアマチュアは正しい動きの真逆、トップで左手首が甲側に折っている人が多く、その結果インパクトでフェースが開いてしまいミスショットにつながってしまうのだという。

画像: 左手首が手のひら側に折れるのが正しい動き(写真左)。アマチュアは甲側に折れてしまっている(写真右)

左手首が手のひら側に折れるのが正しい動き(写真左)。アマチュアは甲側に折れてしまっている(写真右)

最後に、アマチュアゴルファーがハックモーションの感覚をつかむために役立つドリルを教えてもらった。

「練習器具のスティックを地面につけてしならせて、そのまま引きずるようにインパクト前後の動きをしてみてください。その時に左手首が手のひら側に折れるように意識をしながら試してみてください。ハンドファーストでしっかりボールにコンタクトできるインパクトを覚えられますよ」

画像: 左手首を手のひら側に折り、ハンドファーストでインパクトする感覚をつかむドリル

左手首を手のひら側に折り、ハンドファーストでインパクトする感覚をつかむドリル

ちなみに“キウイコーチ”というあだ名の由来は髪を短くカットした際に果物のキウイみたいだったからというマイク氏。日本人の祖母を持つ親日家でもある彼は、日本語字幕つきのレッスン動画や日本のプロゴルファーのスウィング分析動画なども投稿しているほか、6月に日本でもセミナーを開く予定があったりと、精力的に活動している。

最新のゴルフスウィングを紹介してくれるキウイコーチに今後も注目してみよう。

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