プロや上級者にとって、パー3ホールは難しく、パー5ホールはバーディを獲りやすい。でもアベレージゴルファーにはパー3は比較的パーが獲りやすく、パー5はスコアを崩しやすい。どうしてまったく逆の結果になるのかを、プロコーチ・井上透とその自由過ぎる教え子・幡野夏生の師弟コンビが楽しく解説!

井上:今回は、パー3、パー4、パー5ホールのスコアの作り方がテーマですが、幡野プロはどうしていますか。

幡野:とりあえず、頑張る!

井上:当たり前じゃ~!

幡野:(笑)。パー5はできるだけバーディを獲れるようにしたいですね。でも最近は飛距離も伸びたのに、ボギーを叩くのはどうして~!って感じです。

井上:確かに、プロは飛距離が伸びた直後ってマネジメントがけっこう難しくなりますよね。夏生の飛距離はMAXで265ヤード、アベレージで250ヤードを超えるくらい。見た目通りのパワーヒッターなんです。

幡野:私、よく食べるんで~す!

画像: 幡野夏生のドライバー平均飛距離は250ヤード超。見た目通りのパワーヒッターだ

幡野夏生のドライバー平均飛距離は250ヤード超。見た目通りのパワーヒッターだ

井上:で、女子プロでパー5が得意な人って、『飛ぶ』し『賢い』選手なんですよ。

幡野:あれ。飛距離が伸びたのにボギーが出るってことは……脳みその問題!?

井上:プロにとってパー5はバーディを獲りたいホール。だから、セカンドショットを狙ったほうがバーディを獲れるのか、距離的に届くんだけど刻んだほうがバーディを獲れるのか、どっちの確率が高いのかをきちんと選択して打つ選手は、バーディの確率も高いです。

幡野:では、今から学校に行き直してきま~す。

井上:じゃあパー3ホールはどうかというと、比較的ボギーが出やすいので、ボギーを打たないというマネジメントが大切になってきますよね。女子プロの場合、パー3ホールでの年間アベレージが「3」だったら、かなり優秀といっていいでしょうね。

幡野:は~い(ちなみに幡野のパー3平均スコアは3.25。1位はシン・ジエで2.93)。

画像: 5月7日現在、LPGAの2019年度、パー3の平均スコアランキング1位は申ジエで、その数値は2.9342となっている

5月7日現在、LPGAの2019年度、パー3の平均スコアランキング1位は申ジエで、その数値は2.9342となっている

井上:ところで、今まではプロの場合の話であって、アマチュアの場合はまた話が全然違ってくるんですよ。

幡野:え、そうなんですか。

井上:たとえば、平均スコアが「100」から「90」くらいのアベレージゴルファーの人にとっては、パー5ってけっこう難しいんですよね。何でかわかる?

幡野:飛ばそうとして、力みが入って、「はぁ~、昼ご飯どうしよう?」ってなるとか。

井上:そこで昼ご飯のことを考えないだろ! 

幡野:でも私はゴルフ場に行くとまず昼ご飯のことを考えちゃうけどな。

井上:脱線の具合がヤバいよ。単純に言っちゃうと、パー5は打つ回数が多いからです。たとえば、パー3ホールの場合は距離が短いのでミスしてもゴロで乗ることもあるから、パーオンするまでのショットの回数が少ないのでパーを獲る可能性は比較的高いわけです。でも、パー5の場合はパーオンするまでにショットを少なくとも3回は打たないといけないので、基本的にショットのミス率が高いアベレージゴルファーは、ダブルボギーのリスクが高くなるわけです。

幡野:じゃあ、練習してください。

井上:……(アマチュアの話)全然、興味ないでしょ。

幡野:いや興味ありますよ、ヒドイ、ヒドイ!

井上:だから、同じパー3、パー4、パー5でも、プロのレベルや平均「70」台で回るシングルプレーヤークラスの攻め方と、アベレージゴルファーというか、ハンディキャップ「18」以上のゴルファーの考え方ってずいぶん違ってくるわけですよね。

幡野:じゃあ、アベレージクラスの人はどうすればいいんですか。もう(いっそ)打たないとか?

井上:「やーめた」って? 言うか(笑)! アベレージクラスの人は、基本的な考え方としてパー5でダボを打たないようにマネジメントをするということが凄く大事になってきますよね。

幡野:あ~。

井上:パー5では、「ダボじゃなければOK」というくらいの広い視野で攻め方を考えると、より安全なサイドを選べることが出来るようになってきますよね。でも「ロングホールなんだから絶対にパーを獲ってやろう!」という気持ちになると、それ以上のスコアになってしまうリスクがあるので、気持ちの部分で『ダブルボギーを打たない』という目標でプレーをしてもらえるといいかもしれませんね。

幡野:私もいつもそう思います! だって私もダボは嫌いだもん!

井上:アマチュアの皆さんは、同時に、18ホール全体を3ホールごとに区切って気持ちを切り替えていったりするといいですよね。たとえば、平均スコア「90」の人なら、3ホールを3オーバーで回れれば、それを6回重ねると最終的に「90」で回ることが出来るので、そういうふうに3ホール単位での目標を立てて回るとスコアが組み立てやすくなると思います。

画像: 自分の実力に合わせて3ホール単位での目標を立てて回るとスコアが組み立てやすくなる

自分の実力に合わせて3ホール単位での目標を立てて回るとスコアが組み立てやすくなる

幡野:なるほど、いいこと言いますね。皆さんそうやって、切り替えてください。

井上:やっぱり興味ないよね(笑)

幡野 やめて~! あります! では、さよなら~!

画像: 18ホールを「3ホールごと」に区切る! プロが教えるスコアをまとめるマネジメント~井上透と幡野夏生のこれってどうしてる?~ youtu.be

18ホールを「3ホールごと」に区切る! プロが教えるスコアをまとめるマネジメント~井上透と幡野夏生のこれってどうしてる?~

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