練習場ではできるのに、いざコースで打つとなぜか100ヤード以内の距離感が合わない。そんな人は自分のスウィングやクラブのせいにしがちだが、必ずしもそれだけが原因とは限らない。その「第三の原因」について、業界屈指のギアオタクでクラブフィッターの小倉勇人が考えた。

みなさんこんにちは、ギアオタク店長の小倉です。先日フィッティングに来られたお客様から、どんなウェッジを選んだらよいかというご質問を受けました。このお客様は平均スコア90後半でヘッドスピードは40m/sぐらい。ごく一般的なエンジョイゴルファーの方でした。

詳しくお話をお聞きすると、100ヤード以内の距離感が一向に良くならない。自分で同じ距離感だと思って振っても毎回飛距離が変わってしまうとのこと。その方のウェッジセッティングは45度のPWに50度、58度。全部のウェッジをフルショットで打って見せてもらいましたが、多少スウィングにばらつきがあるにせよ、そこまでバラバラというわけではありませんでした。

画像: 100ヤードの距離感についてギアやスウィングのせいにしていませんか?

100ヤードの距離感についてギアやスウィングのせいにしていませんか?

次に任意の距離を1発ずつ打ち分けてもらいましたが、これもそれなりに打ち分けることができました。クラブの総重量に問題があるのかとそれも確認したら、アイアンセットとのつながりも悪くありません。少なくとも練習場では問題はなさそうなので、ボールはどういったタイプをお使いなのかをお聞きしたところ、原因がはっきりしました。

このお客様、特定のボールにこだわらず様々なボールをとっかえひっかえしながらプレーされているとのこと。これでは距離感は作りづらいですね。

銘柄の違うボールを使うことを絶対にダメだとは言いません。ゴルフは使用球を選べる珍しいスポーツですからボール性能の違いを楽しむのも大いにありですし、日本の多くのアマチュア競技では、ホール間に違う銘柄にボールチェンジしてもルール違反にはなりません。プロの世界でも1日ごとにボールの銘柄を変えても良い試合もあります。(もちろんすべて公認球の話です)

画像: コースで打つのは特定のボールに決めると距離感を養いやすい

コースで打つのは特定のボールに決めると距離感を養いやすい

ただ距離感を作るとなると話は別です。ゴルフボールは公認球でも種類によって性能は大きく違います。飛距離もしかり。寸分たがわず同じスウィングができるマシンテストでも、ボールが変わると100ヤード以内のショットでも10ヤードぐらいは簡単に差が生まれてしまいます。ただでさえ100ヤード以内のショットはコントロールしてスウィングすることが多いわけですから毎回同じスウィングをすることが難しいのに飛距離に差が生まれやすいボールを変えてしまうと距離感を作るどころではありません。

Aのボールを使った時にピッタリのショットができても、その時にBのボールを使っていたら当然距離は合いませんから。

100ヤード以内の距離を合わせるのが苦手という方はスウィングやクラブも大事ですが、是非ボールにもこだわってみてください。高いボールを使う必要はありません。大切なのは同じ銘柄を使い続けることです。そうすることでバラつきの要素をひとつなくすことができますし、きちっと打てれば再現性の高い球筋が出やすくなりますよ。

撮影/有原裕晶

(5月14日12時00分 一部修正致しました)

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